2013年10―11月時点で日本の電子出版業界人が最も利用している電子書籍配信サービスはAmazon.co.jpの「Kindleストア」 で、その割合は半数超。アップルの「iBooks Store」がこれに次ぐ。インプレスグループの電子出版会社インプレスR&Dが調査結果を発表した。
この調査は2013年10月30日―11月5日の期間、インプレスR&Dが発行する電子出版産業向け電子雑誌「OnDeck weekly」の読者を対象に実施し、565人から回答を集めた。
Kindleストアの利用率は4月の前回調査時点で49.4%だったが、今回さらに伸び55.2%となった(グラフ参照)。また日常的に電子書籍ストアを利用している人に限定すると、73.7%と圧倒的な強さを見せている。
2位はiBooks Storeで、前回の15.8%から今回17.5%に拡大した。3位は紀伊國屋書店の「Kinoppy」で前回の14.7%から13.5%に縮小した。同サービスは2011年11月の調査開始以来、はじめて利用率を落とした。
一方で前回調査まで減少傾向にあった楽天koboは、7.6%から11.9%へと利用率を上昇させ、4位に入った。割引キャンペーンを積極的に仕掛けるなど地道な販促活動で、新規利用者獲得と既存利用者の利用率上昇を実現したと、インプレスR&Dは分析している。
以下はソニーの「Reader Store」が11%、凸版印刷子会社の手がける「BookLive!」が8.3%、大日本印刷子会社の手がける「honto」が6.2%、イーブックイ ニシアティブジャパンの「eBookJapan」が6%、KADOKAWA子会社の「BOOK☆WALKER」が4.6%、米Googleの 「Google Play Books」が3.5%となった。次第にKindleストアの一強体制が鮮明になりつつある。
(植木 皓=ニューズフロント)