【もう一つの場合】

※居酒屋内、6人座り用テーブルには4人。

<植松>
「しっかし遅いな公。
 すっとぼけて忘れていないだろうな」

<健>
「……いや、そんな事は。
 昨日も電話で確認したし」

<植松>
「ひょっとして、女の子を連れてこれなかったとか。
 ありうるよな、アイツの事だから」

<気合の入った女の子>
「そういえば、私に相談してきました。
 一緒に飲み会に行ってくれない?って。
 でも……」

<植松>
「あー、俺が先に手を打ってたんだよね。
 公が頼みに来るだろうから、断っておいてって」

<気合の入った女の子>
「なんだか、悪い事をしてしまったようですね」

<植松>
「いやいやいや、どうせ同じ飲み会なんだし。
 しっかし公らしい。
 女友達全くいないもんな」

<健>
「……それは、俺も同じだ」

<気合の入った女の子>
「そうなんですか? もてそうに見えますけれども」

<健>
「……あ、あのー、そのー、えーっと」

<植松>
「こいつは、女の子としゃべれないからさ。
 なんか、緊張しちゃうんだとさ」

<健>
「……うん」

<植松>
「公に電話してみるか。
 一人でもいいからこいよーって」

※電話しようとしたその時、入り口が開く。

<健>
「……お、来た」

<植松>
「なんだよ公、遅いぞー」

<公>
「時間通りだと思ったんだけど……。
 あれ、うーちゃんにおねーさんだ」

<気合の入った女→うーちゃん>
「もう、遅いですよー」

<モデル風の女の子→おねーさん>
「(ぼそぼそ)こ、こんばんわ……」

<健>
「……まあ、ともかく。
 席に座れって。
 ちゃんとノンアルコールビールを頼んで待ってたぞ」

<公>
「さっすが健ちゃん、わかってるよなー。
 それじゃ俺はこっちで……」

※計画通り、おねーさんの隣に公が座る。
 ここで公の後ろに金髪ロングの女性がいることに気付く。

<植松>
「ちょ、ちょい公。
 こちらの方は……」

<公>
「うん、俺の文通相手」

<金髪ロングの外人>
「コンニチワー!」(にこにこ)

※四人、あ然。