今日私がここに来たのは、

遅れてのXmasパーティをしに来たわけじゃない。


「……」


「ナムジュナ?」


「……それ開けて。

話はそれから……」


手に持っていた小包を開けるようにいわれる。

話はそれからと言われて、渋々包みを開けた。


白い小さな箱。

開けると、中から出てきたのはひとつの鍵。


「……?」


「……」

手にした鍵はアンティーク調のアクセサリーのような鍵。


「……これ、飾るもの?」

今どきなかなか見ないその鍵に、私は呟いた。


「フッ、ハハッ」

私の言葉に笑った。

そして、またケーキを頬張ってむせてる。


一体、何なのだろうか?


コーヒーを流し込んで息を整えると、

両手を擦り合わせながら、

真顔になった。


けれども、何かを話そうとしてはいるものの、

なかなか言葉を発しない。

考えてる。


どう切り出そうか……

そんな風に見えた。


「……これ、

なんの鍵?」

私が口を開くと、1度咳払いして、こちらを見る。


「……ここを引き払う。」


「うん」


「向こうの家に、荷物を移して……

それから……」


「……それから?」


「……」

また、黙ってしまった。

擦り合わせていた手を、顔に持っていく。

口を覆って、何かを決心したようにこちらを向く。


「……あの家の鍵。

合鍵……なんだ、それ。」


「……合鍵……?」


「……あの家で

一緒に... ……」


「一緒に?」


「……暮らさないか?」


は…?


「はあっ!?」