「と、いうことで。

今日の女子会は、まずチケッティングからっ!」

初対面ではあったけれど、なんだか楽しそうな雰囲気の女性の掛け声。


週末予定されていた、いのりさん宅での女子会。

いのりさんのお友達も加わって、私とおばちゃんを含んだ5人での女子会。


いのりさんの伯母さんとお友達の、チビヨナちゃん。

私と、おばちゃんの5人は、持ってくるようにと言われていたノートパソコンを立ち上げるところから会は始まった。と言っても、パソコンを持ってきたのはチビヨナちゃんと私、そしていのりさんの分で3台。


チビヨナちゃんはチケッティングに強いらしく、立ち上がったパソコンの準備を初めていた。


先行販売予定時刻は午前11時。

ファンクラブ優先販売ということだったから、事前にファンクラブに入っておくようにいのりさんからは言われていた。


「なんだか、物々しい雰囲気ね」

おばちゃんは何だか圧倒されている。


「あの、一緒にあちらに行ってません?」

いのりさんの伯母さんとおばちゃんの二人は、この行事には参戦できないからとキッチンへ向かった。


そのキッチンには、この様子を見たいからと言っていたジミンさんとホソクさんがいる。


「ホント、すごいね。

この雰囲気……」

キッチンからの声に耳を傾ける。ジミンさんの声だった。


「こんなのまだ、序の口だよ。

11時になったら、もっと凄いことになるから、覚悟しておいたほうがいい。」

ホソクさんはいつも明るい感じの声だったけれど、今は少し様子が違った。


なんだか、時間が経つにつれて緊張してきた。

でも、わくわく感もあるようで、何だか楽しくもあった。


「ヨンジェさん?

いいですか?このベルがなったら、なるべく多く、ここのボタンを押しててくださいね。

画面は私が見ておきますから。

私がストップっ!って言ったら、押すの止めてくださいね。」

チビヨナちゃんの指南に益々緊張してきた。


「は、はい。

よろしくお願いします。」


「いのりさんはどうです?

スタンバイOK?」


「うん、大丈夫。」


「それでは、健闘を祈って。」


シーンと静まり返る。

そして、チンっ!と卓上ベルが鳴った。