「……大体っ!

なんで、ミンジェさんは死神で…………私には死相?

……好きで、殺されかけた訳じゃ……ないし……」


「あー、あー、……もう、ダメだって……」

ミンジェはアルコールが回って、悪態をつき始めたカナが手を伸ばしたグラスを取り上げた。


「……っ!

まだ、グラス1杯も飲んでませんっ!」

アルコールに弱くて、少なくてもこれだけ酔ってしまうカナ。

そんなカナをなだめながら、グラスの取り合いをするミンジェ。


「……病み上がりにアルコール飲んで大丈夫なの?」

ジミンのタブレットはユンギに尋ねた。


「良くないけど、ほんの二口くらいなら……」

ユンギは目の前のカナとミンジェのやり取りを見ながら微笑んでいた。


「……よく笑えるね」

ジミンは真顔でユンギに言う。


「子供のケンカみたいだろ?」


「……こんな時がずっと続いてくれればいいのに……」


「そうだな……」


「……」「……」

ふと静まり返った4人。

目が座り出したカナが、ユンギとジミンを見る。


「そこの2人!?

……何、ボーッと見てるの……」


「楽しそうだなと思って。」

ユンギがそう答えると、ジミンが頷く。


すぅーっと風が通る感覚がして、自然とその先に目をやる4人。


部屋の隅、暗がりの中から、1匹の猫が現れた。


「……かあ、……さん?」