大学1年生のときに知っていたけれど、

 

彼女と本当の意味で出会ったのは大学3年生の夏。

 

1年の時から仲良しの友達、五十嵐君の紹介で知り合った。

 


そんな五十嵐君も運命のように知りあっていた。


大学に入学してすぐに始まるのが語学の授業。


僕は日本語の文法に似ていることから


「ドイツ語」を履修することにしていた。


 

初めての授業。

 

緊張しながら教室に向かうと、数名の学生しかいなかった。


そして、その中の1人が五十嵐君だった。

 

 

初めての授業なのにほとんど学生がいない。


おかしいと思いながら、周りの人を見渡すと、


教室にいた男子学生の一人が携帯電話で友達と話していた。


すると教室に響き渡るぐらいの声で

 


「今日、授業ないの?」

 


次の週から語学の授業が始まるのに勘違いをして集まっていた。


それに気づいた僕たちは時間をもてあましていたので、


みんなで早めのランチをすることにした。


そこで五十嵐君と意気投合し、今に至っている。

 

 

僕は国際交流サークルに所属し、

 

彼はテニスサークルに所属していた。


 

大学生と言えばテニスサークルというほど、

 

テニスサークルに所属しているのが多いけど、


ミーハーっぽいところが嫌で僕は入らなかった。


 

でも、そんなテニスサークルにいたのが彼女だった。


 

そんな偉そうに言っている僕も変わらなかった。


国際交流サークルに入ったのは、

 

「英語を学んでみたい」という浅はかな考えだった。


 

彼女と五十嵐君と僕は同じ学部。


五十嵐君と一緒に授業を受けていると、


よく彼女を見かけていた。


五十嵐君はなぜか見かけるたび


 

「みきはとても良い子だ」


 

と口を酸っぱくして言っていた。

 

何度も言われるたびにすこし意識するようになっていた。
 

 

授業に真面目に出席していた彼女は

 

僕と同じ授業を履修していることもあり、よく授業で見かけていた。

 


僕は度胸がないというか、真面目というか、

 

授業をサボるのが嫌だった。


 

そのようなことから授業をサボる人は嫌いで、


真面目に出席している人には好意的だった。


よく授業で見かける人がいたら声をかけていた。

 


ある日、出席率10%の生物の授業を受けていると、


少し遅刻してきて、僕の後ろに彼女が座ってきた。

 


「自分を意識して座ってきたのではないか」

 


超プラス思考な考えをしていたが、

 

ただ席が空いているところがなかっただけ。


その授業はいつも五十嵐君と一緒に受けていたのだが、


その日はいなかった。
 


「話しかけるチャンス」

 


どのようにして話しかけるかを考えていた。


その日は授業の最後に提出しなければならない課題があった。


これはチャンスだと思い、それを口実に


体全体を彼女へ向け、勇気を振り絞って声をかける。


 

「この問題わかる?」

 


彼女はちょっと怪しみながら僕を見て、

 


「わからない」


「・・・・・」

 


きっかけが欲しくて、聞いた苦し紛れの質問。


彼女の答えにどう答えていいかわからず無言。


すぐに体を戻すのは何となく気まずく、少しずつ体を元に戻す。


 

「何とかしてもう一度話しかけよう」


 

そんなことを考えているうちに


彼女はすぐさまレポートを提出し、教室を去ってしまった。


 

彼女はそんなことがあったことを覚えていないだろう。

 


その後、その授業で見かけたりしたが、

 

一言も会話をすることはなかった。


 

大学3年生になり、

 

たまたま彼女も心理学の授業を一緒に受けていた。

 

 

演習をするためにグループを組むことになり、

 

いつも一緒にいる五十嵐君が彼女にも声をかけた。


五十嵐君が僕をみきに紹介する



 

「ミキ、クラ友の木村君。頭いいんだよ」


「はじめまして、小川美紀です。五十嵐君と同じサークルに入っているんだ。よろしく!」


「はじめまして、木村です。五十嵐君とは1年から知り合いなんだけど。よろしく!」



 

その後、五十嵐君も紹介したいのかしたくないのかわからなく、

 

何もフォローはなく、あとはお任せという感じだった。


五十嵐君がいた手前、その日は「どうも」ぐらいの会話しかできなかった。

 

 

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