五島列島、玉之浦町滞在のこの2日間
なんにもしない と言うか
何もないから なんにもしなくていい
ボロボロ
左側の家には 93歳になる
おばあちゃんが住んでて
泊まったのは右側で
外観に劣らず 中も凄い
玄関は釣り客の荷物や何やらで
ぐちゃぐちゃ
脱ぎ捨てられて散乱した靴をみて
私は履いて来たお気に入りのサンダルを
そっと上に上げておいた。
長年 たくさんの人が踏みしめた
つるつるの木の階段は
気を付けないと滑り落ちそう
注意して
二階に上がると
6つの客室があって
その一番奥に
薄暗い共同のトイレと洗面がある。
網戸がなく
ハエとかアブが断りなしに入って来ては
勝手に出ていく
たまらん
たまらなく楽しい
窓からは虫以外にも
海風が入って心地よく
宿泊客と話す
宿屋の奥さん なおこさんの
楽しそうな笑い声と
何種類もの鳥のさえずり以外に
聞こえる音はない
幸せ
そんな部屋の
小さなちゃぶ台で本を読めば
まるで 夏目漱石の「坊ちゃん」気分。
たまらない
徒歩30分で一周できる
小さな町には
無料の足湯があって
乾くまで横になる
いつの間に寝てしまったのか
お掃除のおじさんに起こされた。
この町の氏神様 釜神社。
昔話にでてきそうな小さな御伽の国
釜神社のまだ奥に続く道がある
当たり前じゃない
ひっそりと たたずむ鳥居
背中がぞわぞわした。
鳥居をくぐって 胸が一瞬止まる
山のてっぺんにしては
不似合いな
広がる平らな
まあるい草原の正面 一番奥に
小さな小さな ほこら があって
その中の
可愛い神様が私を見て笑ってる
こんな所で ひっそりと
町を守ってるの?
思わず ひざまづいて手を合わせた。
もう一つの氏神様(金刀比羅神社)と
私の静かな時間。
みやこの女将さんと
意気投合して
奥さんの色んな不思議な
話しも聞けて
ふらっと連れて来られた
五島列島だけど
何かしら意味のある
ご縁を感じた 旅でした。
きっとまた来るね。