ご訪問、ありがとうございます
本日もよろしくお願いします
おはようございます
もう、今週もウィークエンド
早いですね。
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昨日といひ 今日とくらして あすか川
流れて早き 月日なりけり
春道列樹（はるみちのつらき）
意味
昨日はどうだった
今日はこうだったと言いながら
暮らしてるうちに
明日となる
飛鳥川の流れではないけれど、
月日は早い流れで過ぎ去るものだね
＿＿
昨夜は上弦の月 ハーフムーンでした
今年最初の満月は26日ですが
明日の20日は、もう大寒に入るのですね。
こんな寒い時期には
和歌などを紐解き、
自然の中に、こもごもとした情景を眺めて
気分を一新したい、と思いませんか？
＿＿
冬ながら 空より花の散りくるは
雲のあなたは 春にやあるらむ
清原深養父（きよはらのふかやぶ）
清少納言の曽祖父
意味
冬なのに空から花びらが散ってくるのは、
雲のあちら側は春だからだろうか
＿＿
雪降れば 冬ごもりせる 草も木も
春に知られぬ 花ぞ咲きける
紀貫之（きのつらゆき）
意味
雪が降ると、冬ごもりをしている草も木も
春には知られない雪化粧の花が咲くのだね
＿＿
雪ふれば 木ごとに花ぞ さきにける
いづれを梅と わきてをらまし
紀友則（きのとものり）
意味
雪が降ると どの木にも（白梅の）花が
咲いたように見える、
どれを白梅と区別して折ればよいのだろう
＿＿
最後の紀友則の
木ごと（木毎 梅）は、
梅をあらわしているのですね。
漢詩の技法の離合詩を採り入れています。
紀友則と紀貫之は
従兄弟なのですね。
本日の和歌は、古今和歌集からですが
紀貫之は
古今和歌集の選者の一人で、
仮名序も記しています。
この『古今和歌集仮名序』は、
『古今和歌集』に添えられた
2篇の序文のうちの
仮名で書かれているものの方です。
初めて本格的に和歌を論じた歌論でした。
もう一方の序文は、
紀淑望が漢文で著した
『真名序』（まなじょ）でした。
日本の歌集の始まりは万葉集でしたが
大伴旅人の邸宅で催された歌会
「梅花の宴（ばいかのえん）」で
詠まれた32首の作品群はとても有名で
元号令和の典拠は、この「梅花の宴」の
作品群の序文からでしたね。
写真は昨夕に撮った
秋の終わりに植樹した、
枝垂れの白梅の若木なのですが、
いつの間にか蕾をつけて膨らんでいます。
ちゃんと根付いてくれたのですね。
すごく嬉しいです
以前にもお話しさせていただきましたが
平安時代初期の貴族の間では
花といえば白梅といわれるほどに
流行した中国趣味でした。
白い雪と白い梅は、日本の冬の美を
創り出してきました。
もうそろそろ人家の庭先でも
梅の花を見かける時期ですね。
早くも初春を、
年の初めを知らせる梅の花。
四季の移ろいは日本の美の源として
あなたの日常に豊かな抒情を贈ります。
和歌という言葉遊びの芸術も
その自然を
現実と非現実の境界を
自由にわたり歩きながら、
イマジネーションの世界に
あなたの心をいざないます。
大寒を前に
のびやかな想いで
本日はあなたとご一緒に
歌という
人間の根源の精神活動に触れる一時を
過ごさせていただきました。
ありがとうございました。
さあ、これから大田市場に
梅の花を買いに行ってきます。
そのあしで
「今夜はナゾトレ」録音スタジオへ
向かいます。
この週末
あなたにとっての
稔りの多いものとなりますように
KIMIÉ