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次回をお待ちください
ソクラテス
おはようございます
木曜日
本日もよろしくお願いします
今日、4月27日は
ソクラテスが
罪なき罪で毒杯を仰ぎ亡くなった日
なのですが、
「ソクラテスの死」
ジャック＝ルイ・ダヴィッド画
18世紀 メトロポリタン美術館蔵
あなたは
哲学と聞くと
難しい
というイメージを持っていませんか。
わたしはそう思っていました。
ところがそれは大間違いでした。
哲学はいいかえると
道徳なので、
3歳の子供に聞き分けられる
真理だったのです。
ただ、その真理を導き出すのに、
重箱の隅をつつくように
一点の曇りもないまで洗い出し、
もうこれ以上、見当の余地は
どこにも残っていないというところまで
思索を突き詰めます。
それが
しちめんどくさいのです。
でもだからこそ
真理に到達した暁には
疑う余地のない納得に至れるのですね。
哲学といっても
西洋哲学、東洋哲学
古代から現代までさまざまですが、
2400年たった今も
世界の人々に影響を与え続けている
ソクラテスとプラトンの考えに
触れることは
とてもよいことではないでしょうか
現在のわたしたちの生活には
西洋文化がたくさん入り込んでいますが
そのおおもとは、
ソクラテスとプラトン
またその弟子のアリストテレスの
思想から発展したものなのです。
もしこれまでに
まだ触れる機会がなかったとしたら
どんなことを言ってるのか
知るのも悪くないと、思いませんか
知っている方はもう一度、触れるのも
悪くないと、思いませんか
昔から
よいことは何度聞くのもよい
と
プラトンが言っていたように。
ぜひとも
お聞きいただければと思います。
押し付けるつもりは毛頭ありませんが
わたくしごとで恐縮ですが、
わたしはソクラテスに出会って
もちろん書物の上でのことですが、
救われました。
人生の窮地に立ったとき
わたしを目覚ませてくれたのは
ソクラテスの正義でした。
わたしはこう見えて
魂とか輪廻を信じていません。
けれど
もしかするとあるかもしれない
と。
先日、知って驚いたのですが
警察の中にも
解けない事件に
霊能者を使って解く部署が
あるのだそうです。
目に見えないことは
立証するのは難しいですね。
その最たるものとして
あなたは
死後の世界があると思いますか。
わたしはもしあるとするなら
それは
どのような構造になっているのだろうと
確かめたくて、
古代エジプトの『死者の書』を
読んでみたりするのですが
一向に不思議や矛盾を埋めることは
今のところできていません。
1世紀に作られて失われた像のコピー
ルーブル美術館蔵
今日、4月27日は
ソクラテスが
罪なき罪で毒杯を仰ぎ亡くなった日
紀元前399年、70歳のことでした。
ソクラテスも
死後の世界があると確信して
亡くなったのではありません。
それでも
わからないことを
わかったつもりになること、
思惑で判断するのは
なにより危険
と
未知なる世界に
希望を抱いて旅立ったのです。
その早朝
牢獄に
家族の他に
11人ほどが詰めかけました。
この人たちは弟子ですが、
ソクラテスは
弟子を取ったことなどなく、
あくまで、ともに学ぶ仲間だと
考えていました。
ソクラテスは教えを金銭に変えたことは
ただの一度もありませんでした。
なので極貧だったのです。
その理由はまたの機会にして、
同志たちは
もう今日を最後に
ソクラテスに会えなくなることを
対話ができなくなることを
深く悲しみました。
その
仲間の一人にそくされて、
この最後の日は
牢獄で
「魂不滅の証明」の
問答・対話を
おこなうことになりました。
そして夕方になって沐浴を済ますと
家族と別れの挨拶をかわし
家に帰しました。
それでなくとも別れは辛いのになのに
これ以上、
泣き悲しませたくなかったからです。
そして
その後
早々と役人に
毒ニンジンの盃を用意させて仰ぎ
静かに息を引き取るのです。
死は恐ろしくないですか？
微塵も恐怖を感じないなどということ
あるでしょうか？
あったのですね、
それがソクラテスでした。
わたしはこのことに
本当に驚愕しました。
わたしは目が覚める思いで
感動とカタルシスの涙を
止めることができませんでした。
それをお話しさせていただく前に
なぜ
罪なき罪で
死ななければならなかったかを
簡単に
お伝えさせていただければと思います。
それは
妬みやっかみと
逆恨みによるものでした。
「出る杭は打たれる」
という格言がありますが、
ソクラテスが威光を放つほどに
一方にはそれを疎ましく思う人も
存在したのですね。
その代表で告発者となったのが
革なめし業者で政治家の
アニュトスでした。
彼はソクラテスを
神を冒涜した罪、不敬罪
それと
青年を誤った思想で堕落させたとして
公訴し、
証人を賄賂で雇い
刑死に主導的な役割を果たしました。
かつて
彼の息子を革なめし業に従事させるより
思慮の学びを率先するようにと
教示したのを
ばかにされ揶揄されたのだと思いこみ、
仕返しを企てたのです。
訴訟の罪状とした、
神を冒涜したということも
青少年を堕落させたということも
はなからお話にならないものでした。
それは
どういうことかというと
都市国家スパルタに都市国家アテナイが
ギリシアの覇権を争って
戦ったペロポネソス戦争、
この戦いで
アテナイは敗北し、
これを境に
それまで黄金時代を創出したアテナイは
衰退していくきっかけになったのですが
この戦いで致命的な働きをした
アルキビアデス、
それと
敗北後に
新スパルタの恐怖政治が行われた際、
その主導者だったクリティアスを
教育したのは、
ソクラテスと
みなされてしまったのです。
それは
責任転嫁に他なりませんでしたが・・
それと
ソクラテスには
ちょっと変わったところが
一つありました。
それは
神霊の声を聞く体質だったのです。
この一点がソクラテスという人物に
神聖さを付加していると同時に
理解が及ばないところです。
その神霊の声がするのは
決まって
何かをする際に
「やめておけ」というときにだけ
聞こえてきたそうなのですが、
こうしたことから
国家の信じない神を勝手に導入し、
これは
青年を堕落させる
宗教犯罪に他ならないと、
裁判の請求をしたのです。
けれども
実際には
ソクラテスほど敬虔な人は、
神を敬う人はなかったのです。
なぜならソクラテスは
神託のお告げをまっとうすることを
生涯の務めとして、
人生のすべてを捧げて
取り組んでいたのですから。
パルナソス山の麓のデルフォイは
世界のヘソと考えられていた場所
その聖地にあったアポロン神殿の遺跡
それはどういうことかという話は
これも次回以降にいたしましょう。
この裁判の様子は
プラトン著『ソクラテスの弁明』で
有名ですが、
ソクラテスは嘘偽りなく、
また少しもこびることなく
いささかの妥協も見せず
自身の考えを述べました。
それが
500人の市民陪審員には
受け入れられなかったのです。
長くなってきたので続きはまた明日
本日も
ありがとうございました。
あなたにとって
ステキな木曜日となりますように
KIMIÉ
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本気で美人になることを望むなら
手探りを繰り返すより
その道に精通した人に習うのが
一番の近道です。
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真行寺君枝
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ー オードリー・ヘップバーン ー