昨日、愛犬まるが旅立ちました。
まるとの縁があったこと、私達家族はとてもありがたく感謝しています。


 まるは17年前、行きつけの喫茶店に立ち寄った際出会った、「でべそ」で産まれてきたのでペットショップに売りに出せない、いわくつきの女の子。
2歳の次男に「つれて帰る?」「うん」の二言で我が家にきました。



一昨日、彼女の死に最初にきづき、取り乱してしまいずっと、涙を流し続けた私。


長男は一言「がんばった!」とまるの頭を撫で
どうしてあげたらいいのかや、葬儀の手配をしてくれ、食事の買い出しや指示、まるで一家の主のようでした。



次女は「朝、私が出掛ける時は大丈夫だったのに」と出先から急いで帰宅。食事もとらずに
まるの旅立ちのために枕や布団をミシンでぬいあげていってくれました。


長女はまるのことは一切見ようとせず、泣いている私のそばに満面の笑顔で、「私がいるやん。」と抱きしめにきてくれる。落ち着けるようにお茶を入れてきてくれる。
 まるを見てしまうと取り乱してしまうと思った彼女は「長女」になりきる為にがんばってくれていました。


そして、次男。まるの貰い親。
人間不信で不登校になったときも、ずっとまるを抱きしめてた我が家の犬のお世話係。
一言「どうしたらいい?」  
  とぶっきらぼうな態度。完璧にまるの寝床を掃除した後、ゲームをしようとする。

私は一言

「ゲームはあかんやろー」といってしまいました。


         ……




みんな、泣いていないけど、悲しくないわけがない。

普段通りにしてないと…って思ったんだ…


私が泣いてしまったから…泣けなくなっちゃったんだ…

母が取り乱してる…

しっかりしないとって。



そう気づいたのは次の日の朝。



次男が寝てるそばにいき、そっと手を握る

「ごめんね。ほんとうは大声で泣きたかっよね。」
「一番つらいのは、ずっとお世話してくれてた
きみだよね」



そして、握り返された手。眠そうにわたしをみる彼にちゃんと言葉で伝えました。

「ほんとうにありがとう」



まると4人の子育て。頑張ってきてほんとうによかった。




そして葬儀を終えて感じたこと。


まるは一生をかけて、愛情や楽しみだけではなく、「老い」と「命の最後」をも子ども達に教えてくれていました。

どんどん見えなくなる目。聞こえなくなる耳。
眠りの多い生活。命の終わり「老衰」。
そして滅びいく身体。土へかえるということ。




ほんとうにありがたいことです。





もう少し落ち着いたら、子ども達に、命の流れを、みんな土へ帰り誰かのためになるように繋がっていくことを伝えてあげようと思います。

そうして繋がった命はいつも、私達のまわりにいてくれて私達は生きているということを。
奇跡の出会いで人は繋がっているということを。