「あなたのお義母さんはおかしい」
その人はそう繰り返した。
「部屋に荷物が多くて、手伝って片付けたけれどまたすぐ増えていた」
そんな話を長々と話しながら、
合間合間に、
「あなたのお義母さんはおかしい」
と言う。
話の中で、ご自分が認知症の母親の介護をして看取ったという話もしていたから、
認知症に対して理解があるのかと思ったら、
「お義母さんはきっと認知症だよね」
と言いつつ、
「あなたのお義母さんはおかしい」
とも言う。
ご自分の母親のことも「おかしい」と言っていたのだろうか。
本人は・・・
なんおかしいという感覚はあるかもしれない。
周りは、
思うところはあっても、
本人にも人に向けても使いたくないことば。
確かに、困難なこともある。
でもこの『おかしい』という気持ちから発せられた態度や言葉が、
より介護を難しくする。
介護の資格を取る時は、
『尊厳を守る』ということの勉強に多くの時間を使う。
それは、本来なら誰でも身についていること。
そこを改めて多く勉強するということは、
この、『おかしい』という感覚で相手を見てしまう人があまりにも多いからだとも思う。
小さい頃から言われてきたのは、
相手の身になって、とか、自分だったらどう思うか。
『おかしい』と思う人は、自分が『おかしい』と思われても良いのだろうか・・・