
そうやってまた侵食されてく
貴方がいないから
貴方の代わりを求めてしまう
背格好が似てる
好みが似てる
価値観が似てる
下の名前が同じ
ただ、それだけなのに。
あたしはまた間違いを犯してく。
ポジティブに見えるでしょ。
そうやって見えるようにしてるんだから
見えてなきゃ可笑しいのよ。
どこでもドアが欲しいとそう願う
でも、どこでもドアで移動できる範囲って
どれくらい?
もし、どこでもドアに必要な条件が
明確な住所や
はっきりとした貴方の顔ならば
あたしは逢いにはいけないじゃない。
この先一生、逢えないのは分かってる
貴方に対して抱いた感情が
愛ではないのも分かってる
でもね。
あの時感じた体温を
あの時感じた貴方を
忘れる事は出来ないのです。
この世に同じ顔が三人存在するのなら
貴方の顔を求めたいけど
貴方じゃないならいらない
もう少しで
また一つ歳を取ります。
あの時の貴方の年齢を追い越します。
ねえ。
鎖骨は元気ですか?
ねえ。
あたしはここにいるよ?
ねえ。
気付かなくてもいいのだけれど
やっぱり
ねえ。
気づいて欲しいと
心のどこかで思ってるの。
彼らは
彼らに惹かれないあたしの心が
面白いだけなのでしょう。
彼らは
彼らを意識しないあたしの眼が
面白いだけなのでしょう。
そんな自意識過剰なあたしが
面白いのでしょう。
誰に抱かれても
思い出してしまうのは
貴方なのです。
それはとても
哀しくて
嬉しいのです。
ねえ。
来世なら
逢えますか。
今が無理なら
来世で
お逢いしたいです。
それは
あたしの我儘です。
自分の気色悪さに
吐き気すら憶えます。
せめて
今夜は
夢で貴方にお逢いしたいですね。
これも
気色悪いあたしの我儘です。
叶わなくて
いいのです。

