英語図書館での出来事(ママさんの英語力への誤解)

以前、英語図書館を運営していた時、小学5年生の女の子と幼稚園に通う二人の妹が、お母さんに連れられて英語図書館にやって来ました。お母さんと三姉妹は何も言わずに本棚を見つめていましたが、お母さんが私に「この子は英検2級を持ってます」と話しかけてきました。

そして、「この子に英語の本を読ませたいのですが、次に準1級の試験を受けるので、どんな本を読めば良いですか?」と尋ねてきました。

英語力の現実


私は疑うことなく、「準1級を目指すなら簡単な英語の小説を読むのが良いですね」と言って、『Because of Winn-Dixie』という本を勧めました。私自身もとても楽しんで読んでいた本でした。そして、その女の子に「少し声に出して読んでみてくれる?」と頼みました。

 



彼女は嫌そうな顔をして、本の中を覗き込み、しばらく躊躇した後、読み始めました。しかし、1分も経たないうちに彼女の英語力が分かりました。日本語訛りで読み始め、半ページ読むのに20個以上の単語を間違え、意味を理解していない単語も多くありました。私はそのとき初めて、英検が単語を暗記し、試験対策だけで合格できることを知りました。

私は彼女に別の本、Oxford Reading TreeのStage5レベルの本を渡しました。これは英検4級レベルの本です。彼女は再び日本語訛りで読み始めましたが、単語の発音はめちゃくちゃで、意味を尋ねても正しい答えが返ってきませんでした。

親子の期待と現実のギャップ

この状況を理解できないのは私だけではありませんでした。お母さんも、自分の娘が英検準1級を準備している英語の天才だと思っていたので、この現実を受け入れられなかったことでしょう。

私はお母さんに「どうやって英検2級に合格したのですか?」と尋ねると、彼女は2年間スパルタ式の英検対策塾に通ったと言いました。そして2級に合格したと。

私はお母さんに、英語の感覚を身につけるためにはOxford Reading TreeのStage5から読み直し始めることを提案しました。多くの英語を聞き、多くの本を読むことで英感(英語の感覚)を養うことが今は大切だと伝えました。しかし、お母さんと三姉妹はその後、英語図書館に来ることは二度とありませんでした。おそらくお母さんは立腹されたのでしょう。準1級を準備している子供に、Stage5からやり直すように言われたのですから。

正しい英語学習の大切さ

私が皆さんに伝えたいのは、親が英語の習得に関して誤った考えを持っていると、子供にどれほど大きな損害を与えるかということです。英検の成績は英語力と同等ではありません。それを知らないと、英検対策の塾に子供を通わせたり、単語や文法を先に学ばせる場所に行かせたりしてしまいます。インプットも大してしてないのに英会話教室に行かせ、英語で喋れることを期待したりもします。本来ならば、英語の音や多くの文章を通じて英語感覚を身につけるべき時期を逃してしまうのです。そして、その子供は英語の勉強とは単語を暗記し、文法を学ぶことだと誤解してしまいます。

皆さんも、自分の子供が言語を習得する最も重要な時期を逃していませんか?

英検のためではなく、自然な習得を
 

英検の準備が悪いというわけではありません。多読多聴を通じてインプットを増やすことで、英検は自然に合格できるのです。少なくとも私が教えた多くの子供たちはそうしてきました。

私の長男は小学5年生の終わりに、2ヶ月間で洋書(簡単な小説)を10冊続けて読んだ後、英検準1級に合格しました。もちろん、その1年前からずっと多読を続けていました。

いかがでしょうか?皆さんのお子さんにもこのような自然な英語習得方法を教えたくありませんか?それはお子さんにとって最高の贈り物になるでしょう。

そして、私がそのお手伝いをいたします。興味のある方は、ぜひイングリブの体験レッスンを受けてみてください。

 

 

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