帰る場所に母がいない帰国 | kimi-303のブログ 目覚まし時計のいらない朝

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1年だけと親に言い、スーツケース一つで渡米して憧れだったアメリカ生活、気がついたらあっという間にアメリカ生活の方が長くなってしまった。優しい旦那君とワンコ達との生活と私の感じたアメリカ、私の経験したアメリカを記載していきます。

今回の帰国は、空港から病院経由の実家・・・実家というのであろうか?私はそこで育ったわけではないが・・・母の居る家。

 

数年前も空港から病院経由で実家に帰ったことがある。父が入院していたからだ。そして父のところに面会に来ていた母と一緒に実家に帰った。

 

でも今回はちょっと違う。帰る家に誰もいないのである。

 

自分でもびっくりしたが、母が居ないとお土産も持って帰らなくて良いということに気が付いた。いつも何も考えずに、帰国前にはなんだかんだと買って帰っていた。今回もスーツケースに荷物をまとめ始めた頃にはまだ、母は家に居て、当たり前のように「普通」に生活していたので、別に珍しくないが、インスタントオートミールとか、Costcoのポップコーンとか、お菓子とか母が喜びそうな物を詰めていた。が、入院!さらに入院当日に骨折!!!

 

ふっと(もしかしたら、母はもう自宅に帰ってこれないかもしれない・・・)ということが頭をよぎり、詰めたお土産を出した。スーツケースが軽くなった(笑)。

 

羽田空港でも不思議な気分だった。いつもなら羽田空港内でも豆大福だの、焼き菓子だの、田丸屋のわさび漬けだの、空弁だのと買いこんでいたのだが、その必要がない。っていうか今まで必要性を感じて買っていたわけではないのだが、(買わなくてもいいんだ)・・・と不思議な気持ちになった。

 

病院の面会時間はコロナの規制が解けても15分のままだ。それでも顔をみせたら喜ぶかなと思い、空港から病院により、タクシーの運転手さんに待っていてもらい、面会に行った。

 

まさか空港から直で来ると思っていなかったのか、私の顔を見て、母は一瞬ポカーンとしていた。病院内はマスク着用が義務付けられているので、マスクで顔がしっかりと見えなかったのかもしれないが、今までなら「うわぁ~びっくりしたぁ!」とちょっと大袈裟くらいに驚くのだが、拍子抜けしてしまった。そしてしばらくして「〇〇(妹)かと思った」って。まぁ認知症もあるしなぁ・・・

 

とりあえず、顔を見て、入院当初は大分色々な数値が悪く、体重も4キロくらい減っていたということであったのだが、いつもの母の顔(ちょっとね、前より目が認知症の瞬間に出る目だったけど)だったので、ちょっと安心した。本当に15分という短い面会を終え、実家に向かった。

 

前回の帰国の時にも、母はなんと2回も入院した。私が居たので入院に必要な物は準備してあげることが出来たが、万が一また入院するような事があった場合のために、入院に必要なものをバッグに詰めて、妹がわかるように必要事項等をメモして置いておいた。役に立ってしまった・・・

 

家といっても、マンションなのだが、部屋の中は色々な物がたまっていた。冷蔵庫やごみなどは妹が片付けておいてくれたが、古新聞や広告、ビニール袋やスーパーのお惣菜の入れ物、妹が時々お持ち帰りで買ってくるハンバーガーショップのドリンクの紙コップ・・・高齢者の一人暮らしにしては綺麗にはしているが、・・・たまっていた。

 

これも責めるわけでも、なんでもないが、ちょっと片付けるとか、あった場所に戻すとか、もうそういう事より、すぐ手の届くところに物が置いてある。

 

ん?非常食なのか(笑)と思うくらい、お菓子もあった。骨が強くなる、とかビタミンが取れるとか、糖質0とか・・・一応健康に気遣っているなぁと(クスッ)と笑ってしまう。

 

冷凍室には冷凍パスタや冷凍オクラ、冷凍ホウレンソウがびっしり。

 

どうも母はチラシで入ってくる広告をみて、セールだと今買わなければ!と思うタイプのようである。私が居る時は「まだあるし、通常価格でも50円も違わないから、必要になったら買えばいい」と制御していたが、私が居ない時は、妹が事前に電話で必要な物を聞き、それを買っていくので、実際に必要なのか確認ができないままに、言われたものを買っていく。だから買いだめ状態になってしまうようだ。

 

母の居ない実家をざっと見まわして、とりあえず自分が使うキッチン回りや洗面台の周りをささっと片付けた。

 

去年の夏に3ヶ月滞在した時に、整理整頓はして帰った。とりあえず、どこに何があるかは把握しいる。

 

妹の情報だと、医者は退院後の一人暮らしは無理だということだが、ここは母の居場所。もしサポートのあるいわゆる「施設」に行くようになったとしても、ここにあるものは、今はこのままにしておこう。