10月の映画紀行 Vol.2 | kimchoco活動寫眞 -Those were the days-

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映画と本と・・・時々海保・自衛なブログです

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地獄でなぜ悪い ←予告編どうぞ

これだよ、これ、これだね
どっちかっつーと、謝罪系より地獄系のが断然好き!
思ったより、というか完全にグロかった、でもこのテイストでグロいのは結構楽しい
何も考えちゃだめっっ!何も考えずに楽しめっっ!、、、、って作品なんだけど
結構 長谷川の役どころがラストシュールな感じに終わっていて
「映画バカ」
色んな意味でそんな感じでした

二階堂ふみちゃんも大好きな女優さんです
凄いよね、10代とはとても思えないふり幅でスカっとするんですけど
彼女みたいな女優さんを見てると
20代とか30代になってもお遊戯程度のラブシーンしか出来なくて、露出も少なければ、相手役も旬なのばっか、
そのくせ女優然ってしてるお綺麗な方達とはちょっと違う気がする

園子温監督はそんなに沢山は見てないけど、見たら絶対すぐには忘れない、
何年経っても 絶対心のどっかに強烈に引っかかってる、そんな監督です



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凶悪 ←予告編どうぞ

怖い、怖い、怖い、怖い
毎日こんなん映画ばっか観続けていいのかって思うんだけど、、、、怖いけど観たい

ある死刑囚の男から 誰にも話していない余罪を話す代わりに、
それを記事にして真の首謀者を暴き出して欲しい、そう頼まれる記者
死刑囚の話しをひとつひとつ裏を取っていくうちに、闇に葬られようとしていた恐ろしい事実が明らかになってゆく

いやいやいやいや、まぁず俳優が本業でない リリー・フランキーとピエール瀧の怪演が凄まじい
凄過ぎてもう圧巻
山田孝之は相変わらずぼそぼそとよく聞き取れないセリフ回しなんだけどさ
絶賛される割には、私の好みの俳優さんではないので今回は前者二人に軍配が上がった

(ちょいネタばれ)
まるで魚をぶつ切りにするように、ばっつんばっつん死体を解体したり、
犯しながら「やってる最中に死ぬんじゃねー」って女をガンガン殴ったり、
老いぼれ爺にガンガン酒を飲ませ感電させてはしゃぎ回ったり、
凄まじい地獄絵図

でもその背景には、借金苦の果てに家族を売っちゃう一家とか
老人介護の疲れで家庭崩壊しちゃう夫婦とか
結局 事件を追ってるうちに、自分の中に誰よりも殺意が芽生えちゃうジャーナリストとか

「凶悪」の所在はただその犯罪行為のみならず
誰の心にも、見えないところに、知らないところに、今にも溢れんばかりに生存している

正直私も、今日後ろで見てた顔も見えないカップルに
「始終イス蹴ってんじゃねーよっ、死ねっっっ」って、心の中で10回は呟いてたもんなぁ。。。。



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そして父になる ←予告編どうぞ
 
「凶悪」観たあとのリリー・フランキーって
っつかピエールも出てるじゃないの!っつか新!?おーーーーーー、新がこんなちょい役で出てるぅぅぅ

リリーさんって凄いな
「父になる」と「凶悪」ぢゃ、正に天使と悪魔の役どころ、演技にそんな振り幅あるとは思えないんだけど
全然違う、どっちも「悪魔」だし「天使」だし
こんな機会は滅多にないから両方同時期に観たら絶対面白いと思う
福山は食われるかと思ったけど、これはこれで全然見れた

病院で取り違えられた子供を軸に、親子ってなに?家族ってなに?
真の父親ってなんなんだ?って、悩み苦しんで福山が「父」になっていく葛藤を描いた話(だと思う)、うん

実はもの凄い号泣して、帰り恥ずかしくて下向いて映画館を出たほど。。
実は私も養子なので
本当のことを知った時のこととか、そのあとのこととか、子供の頃のこととか、
色々思い出して涙が止まらなかった

ウチの家はリリー系の家だったので、
私が本当のことを知った後も「で?」 みたいな感じで
両親も親戚もいとこたちに至るまで、1mmもな~んにも変わらなかったし
これでやっとタブーがなくなったって感じで、皆が皆フルオープンで湧きあい合い
どうやら「本人が気づくまで別にいいんじゃない?」的な感じだったらしい
DNA上の姉妹とも親とも普通に仲が良いし
知る前も、知った後も、親の愛情を1mmも疑ったことはない

珍事やエピソードは死ぬほどあるんだけど、
結局 家族は「血」ではなく「愛」だと思っているので(っつても 日々普通に家族だから「怒や怨」もあるけどねっっ)
同じ釜の飯を食い、同じことで笑って、泣いて、ケンカして、ぶつかって、くっついて、
そんな日々の積み重ねで生まれてくる「愛情」っていう絆で結ばれてゆくのが家族だと思う
う~、臭い

そりゃぁ DNA上顔や体付きはそっくりになってくるし、性格だってその通りだし、
でも確実に「生まれてくる愛情」は別物だと思う

取り違えられた不運に苦しむよりも
子供が増えたことに、親が増えたことに、愛情が増えたことに感謝して喜べればいいんじゃないかと思う
だからきっと この二家族は上手くいく
ラスト どうなるのかは はっきりと描かれてないけど、でもきっと上手くいくね

なので私が号泣した訳は、溢れる愛情に幸せを感じて泣いちゃったわけです!