いじめ差別をなくしたい。
切なる願いである。
僕自身は大きないじめ体験や被害にあったことはない。
ただ、国籍が韓国籍で不便に思う体験があった。
日本で生まれ、日本で育ちアイデンティティーはもちろん日本なのだが、こういう場合、普通はバイリンガルに育つはずなのだが、韓国語を家庭で教わることはなかった。
両親共に韓国籍であったが、僕は、中学に入るまで韓国人であることを隠して育てられたからである。
母親が、韓国人であったためそうとうにいじめられた体験が、子供に同じ思いをさせたくないという配慮からであった。
僕は、せっかく韓国の家庭に生まれたののに、韓国の文化と言語を覚える機会を失った。
祖父母や父は当然バイリンガルでバランス感覚のとれた国際人であった。にもかかわらず家庭で韓国語を使うことはなかった。
このような背景の在日韓国人は多い。
ましてや、母親は自分の国を恥じている節すらあった。
そのこと自体はいまになれば大きな間違いであると思うが、自分の子供にさえ言葉を教えないほどのいじめ差別があったということだ。
今の韓流ブームなどとても信じれなかったであろう。
実際、僕は韓国語は大人になってから短期留学をして自らの意思で覚えた。
僕は、友人に自分が韓国籍であることを話すことでいじめや差別を受けたことは一度もない。
逆に、韓国籍であるのに自分の国の言葉すらできないことが恥ずかしいと思った。
時代が違うと言われたらそれまでだが、バイリンガルになる機会をいじめ差別で失ったのならなんともったいないことか。
何万人の韓国語を話せない在日韓国人がいる。
この人たちが架け橋になればもっと日本と韓国は仲良くできるのにと思う。
竹島問題、従軍慰安婦問題、パクリ疑惑。
隣国との揉め事はあとを絶たない。
民間レベルでの対話と友情こそが解決の糸口だと思う。
僕は美容外科の手術を韓国で覚えた。
韓国の先生方が、韓国のパスポートを持つ韓国人の医師が、日本で美容外科を展開しようとする同胞の夢を後押ししてくれたからだ。
ありとあらゆる韓国式の手術を惜しげもなく教えてもらった。
美容先進国、整形大国として名高い韓国での留学経験は僕にはとてもプラスに働いた。
もちろん、国民性が異なるのですべてが日本の美容医療に通じるわけではない。
でも、確実に美容外科医師としての幅の広がりがでたと思う。
美しさの基準は韓国と日本はとてもにかよっているからだ。
これだけ、世界がグローバルに展開している世の中で日本だ韓国だと騒ぐのはあまりにスケールが小さい。
それでいじめなんてやってたら、日本の未来がなくなる。
いじめ差別は国益を損なうので、もういいかげんやめにしたい。