私立の医学部を卒業するには、莫大な費用がかかります。
これが、いいことか悪いことかはここでは述べませんが、私立の医科大学がなければ、僕は医者になれなかったと思います。
あまり、こういうことを書くと良くないと怒られるのですが、僕は、自分の弱みをされけ出せることが僕自身の強みであると思っているので敢えて書かせて頂きます。
一人、私立医大に行くと、だいたい5000万位は吹っ飛びます。初年度入学金が760万円に毎年560万円の授業料でした。これが5年間です。生活費や医学書などを含めると都心で一戸建てが買えます。
要するに金持ちの子弟しか、私立医大を卒業するのは、難しいということです。
中には、慶応大学のように学費の安い医学部もありますが、難易度は、トップクラスです。
それでは、何か?君は、金持ちの息子か?自慢か?と言われてしまいそうですが、僕の両親も大変な苦労をして学費を工面してくれました。
一般家庭で一人私立大学の医学部に行くと家が傾きます。
当時、お金を借りようとした親戚などから、金を積んで医者になってもロクな医者にならんと言われ、悔しい思いもしました。
もちろん、国立医学部に入れる頭と根性があれば、何の問題もありませんし、そういう人にこそ医師としての適正があるのは言うまでもないと思います。
私立医大なんかいらないという意見もあるかもしれません。
それでも僕は、わがままを通し、私立医大に進学しました。どうしても医学部にいきたかったんです。医師になって思うことは、医師国家試験に受かってしまえば、医師としての能力には、そんなに差はないと思います。
もちろん国立大学出身の先生でとびきり優秀な人はいてはります。
経済的に余裕があるのなら、何年も浪人するよりかは、それも現実的な選択だったといえます。
入学してからは、ある程度裕福な家庭の子が多かったかもしれませんが、とびきり無駄遣いをしたり、世間でいわれているような派手な人はいなかったように思います。
逆に、人を蹴落としてまでというような子は少なく、みんなで頑張って医者になろうねっという雰囲気で教室はいつも和気あいあいとした感じでした。
確かに、名医になることは難しいと思いますが、みなとってもいい良医になっていると思います。
美容外科医の場合、職人ですので、やはり手先の器用さが大事です。あと絵心ですかねー。
美容外科医は絵のうまい人が多いです。
また、話がそれました。
僕の場合、私立医大出身のコンプレックスが、自分を頑張らせてくれたんだと思っています。
国立のドクターに馬鹿にされたくない。とか、自分の患者さんに最高の治療をしてあげたい。国立の先生に負けない方法でっとか、コンプレックスをいい方向に向けてきました。
でも、医師として同じ土俵で仕事をしてみて、本当に優秀で尊敬できる先生方が多かったです。
そういえば、東京美容外科の先生方は僕以外は、ほとんど国立大学出身のドクターばかりです。
英語はベラベラだし、常に新しい方法に勉強熱心で、人格的にも嫌味がなくスマートな方ばかりです。
なにが言いたいかよく分からないぐだぐだになってしまいました。
要するに、僕はエリートではありません。
ただ、丁寧に丁寧に手術はやるように心がけています。