痛くない。腫れない。は、プチ整形を生業にする美容外科医にとっては常套句であります。
各院、様々な工夫を凝らしているようですが、当院でも同様です。
一応、今までは企業秘密だったのですが、痛くない注射について書きたいと思います。
ポイント
もちろん、注射で一番大切なのは、注射針です。エンジェルニードルなど細さにこだわった注射針も発売されています。当院では超極細の33Gの針を使用します。
以前は30Gが最細でしたが、現在は歯科用の注射針33G最細になります。
どうして細い針だと痛くないのでしょうか?
細く切れやすい針を使うことで、瞬間で針先を皮下に入れることができます。
もちろん皮膚へのダメージも最小限です。
針の内腔も細いので薬液が少しずつしか入って行きません。
薬液が入って行く時の内圧が、痛みに関係します。この内圧が、内腔が細いために少しずつしか入って行かないことが大切です。急激に力を入れると、注射器内圧が急激にあがり、細すぎる針だと暴発してしまいます。
ゆえに、歯科用注射針を使用する場合は、ロックつきを使用します。ロックつきを使用することが大切です。
もちろん、内圧が急激にあがらないように、慎重にゆっくりと注入するテクニックが必要です。
当院では、内圧コントロール付きの注射器を常備しております。
内圧自動コントロール装置付きの痛くない注射器
ポイント
刺す瞬間は、皮膚をしっかりと伸ばし、テンションをかけながら勢い良く。
こういったことは医学書には、書いていませんし医学部でも習いません。
ポイント
毛細血管を刺さないように、ライトで透かして見る。
血管の走行に沿って神経があります。血管を刺して良いことはありません。
万が一血管をさすと、内出血をおこしてしまいます。つまり腫れる。
もちろん、完全に痛みや腫れを防ぐことはできませんが、こういったことに気をつけているクリニックとそうでないクリニックでは、痛みや腫れに関して雲泥の差があります。
また腫れに関しては、術後、冷やすことが大切です。
ポイント
これは、痛くない注射の話とは別ですが、腫れない処置をするために気をつけていることですが、当院で使用する麻酔薬には通常の2倍のボスミンを使用しています。
ボスミンとは、血管収縮薬のことです。
局所的に血管を収縮させることで腫れを最小限に防ぐことができます。
そして、一番大事あことは、このボスミンが効くまで処置を始めないことです。
しっかり、ボスミンが効いてから処置を行えば、腫れを最小限にすることができるのです。
今日は、少し患者さんにとってはわかりにくい話でしたね。
要するに、注射にも、こだわりがあるということを伝えたかったんです。