カーボベルデ3 - ダカールに帰還 | 旅人日記

カーボベルデ3 - ダカールに帰還

CaboVerde3-1 カーボベルデで俺らが泊まっていたソル・アトランティコの宿では朝食が付いている。
ちょっとしたビュッフェ形式の朝食なのだが、今まで同宿の謎のネパール人集団によって俺らが席に着く前には先にあらかた食べつくされてしまっていた。昨日までの朝食では、よくてパンとコーヒーくらいにしかありつけていなかったのである。
おい、そこのネパリ親父よ、ジュースを二杯飲むのはまだ許すが、バナナは一人一本で我慢しておきなさい。

最後の日くらいは彼らを出し抜いてやろうと、朝食が準備される朝8時には食堂に待機して、全ての品を三人分テーブルに揃え、予約済みのような形にしてやった。
後からのこのこやって来たネパリ集団はそれを見て、あちゃしてやられたなと苦笑い。

彼らとは後で昼頃に公園でハンバーガーを食べている時も一緒になり、お互いに興味があったこともあって色々と話を聞くことができた。
年齢も出身部族もまちまちといった感じの5人組のネパール人団体。
彼ら自身、こんな場所に日本人がいることに驚いていたが、それはこちらも同じこと。
聞くと、2ヶ月くらいの旅程で、中東やアフリカ諸国を周っているらしい。
商用かと思いきや純粋に観光旅行だという。
カーボベルデの後は帰国するだけだそうだが、こんな遠くまで来てしまってネパールに帰るための便を探すのに苦労しているらしい。
最初はひょっとしてマオイストか何かで武器の仕入れにでも来ているのかと勘ぐってしまっていたが、意外と普通の人たちだったようだ。

朝食後に空港会社の事務所に出向いて、リコンファーム(ホントはもっと早くやらなきゃならんのだが)と出発時間の確認をしてきた。
飛行機は時間通りに出るとのことで、2時間前に空港に着くように言われた。
余ったエスクードを使い切るためにスーパーでポルトガルワインなどを買い込んだ後は、他にやることもないので余裕を持って2時間半前には空港に到着。

CaboVerde3-2 んで、空港の発着時刻案内の電光掲示板を見ると、ダカール行きの便は予定より2時間も早くなっているじゃないか。
カウンターで確認しても、やはり2時間早まっているとのこと。
うーん、遅れる分には待てばいいだけの話だけれど、いきなり早めたりして万が一乗り遅れてしまったらどうしてくれるんだ。
以前、フォークランドからの帰りの便でも同様のケースがあって、あわや乗り遅れそうになったけれど、できればこういうのは勘弁してもらいたいものだなぁ。
ま、お陰で空港での待ち時間も省略できたし、明るいうちにダカールに着けそうなので、よかったといえばよかったんだけどね。

ダカールには夕方頃到着して、市バスを使って市内に戻り、別宿のタカハシさんたちと一度別れる。
んで、後で彼らの宿にワインを持って遊びに行ったら、町中の雰囲気が異常に悪いのに気がついた。
日曜でもないのに店が全部閉まっていて、人通りがほとんどなく、怪しげな目つきの兄ちゃんたちがうろついている。
俺自身にも二人連れの物売り兄ちゃんが両側から歩み寄ってきた。
物売りといっても、手にしている商品は腕時計一つとかネックレス一つだけで、まともに商売しているようにはとても見えない。
ダカールではこういう連中には特に要注意なのだ。
ちょっと気を許すとスリや強盗に早代わりするのである。
すかさずかわすことができたけれど、今日はあまり遅くまで出歩かない方がよさそうだ。
聞いたら、今日はどうやらセネガルの独立記念日とやらで祝日であるらしい。
空港から戻る時に通りがかったスタジアムが大勢の人で賑わっていたけれど、おそらく記念式典でもやっているのだろう。
警官たちの多くもそっちに出向いているようで、街中は半ば無法地帯と化している可能性がある。
くわばらくわばらだ。
タカハシさんたちには挨拶だけ交わして、大人しく自分の宿に戻ることにした。