西アフリカへ | 旅人日記

西アフリカへ

Marrakech4 モロッコに来て2ヶ月半。
モロッコ国内の行きたかった場所はほぼ見終えてしまい、この先は次の国に向かうまで、途中にあるいくつかの町に立ち寄りながらの消化試合のような状態だ。

んで、次の国なんだけれど、最初の予定ではモロッコの次はチュニジアに飛ぶつもりでいた。
モロッコ側からアルジェリアに陸路で入ることができないため、カサブランカから飛行機で飛ぶ予定だったのだ。

チュニジアの後は船でマルタに渡るもよし、また飛んでエジプトに向かうもよし、とにかく東へ、日本のある方角へと向かうつもりでいたのである。

ところがだ。
それとは別にもう一つの選択肢がこのところずっと俺の頭を悩ませていた。
西アフリカである。

正直言って、今まで西アフリカに行きたいと思ったことはなかった。
遺跡好きの俺は、歴史系の遺産に乏しい地域には興味を感じていなかったのだ。
とりあえず、行くにせよ行かないにせよ、ロンプラ(旅行ガイド本)のアフリカ編をモロッコ滞在中に読みながら、どういう場所なのかだけは把握しておくことにした。

・・・ひどい地域だ。
読めば読むほど行きたくなくなってくる。
普通、ガイドブックなんか読んでいたら、行く予定がなくても行きたくなってきてしまうものなのだが・・・。
こんな地域はホントに初めてだ。

どうでもいい小さな国がごちゃごちゃと多すぎる。
どの国もビザ代がバカにならない。
賄賂を求める輩もいる。
夏は死ぬほど暑い。
雨季になると通れない道もある。
マラリアに罹る可能性もある・・・等々。

辛いことだらけじゃねーか。
意外とメシが美味いとか、美人の現地ねーちゃんがウッフンアッハンだとか、そういう多少なりとも旅人心をくすぐる話はないのか、西アフリカ。
残念ながらロンプラのどこを読んでもそんな謳い文句は書かれていない。
ったく、行くヤツの気がしれねーよ、んな地域。

現在西アフリカに向かいつつある旅仲間のタカハシさんはいう。
「ま、ベリーズがたくさん並んでいるような地域だと思えばいいさ」
ベリーズといえば・・・ビザ代高い、物価高い、見所ない、メシ不味い、街汚い、住民バカばっかし・・・。
中米で旅行者から一番敬遠されている国じゃないか。
「あんな国いらねー」という旅行者さえいる。
俺のことだ。



でも、だが、しかし、ところが、けれども、にもかかわらず・・・。
旅仲間で少数ながら「すごく良かった!」っていう人がいるんだよなぁ・・・。
結構世界各地をまわっている人たちなので、そういう連中が「良かった!」というからには絶対何かあるはず。
旅人の端くれとして、自分自身の目でその何かを確かめに行かねばならないんじゃなかろうか。
うむむむむむ・・・・・。

「行かないで後悔するよりは、行って後悔しろ」
旅をする時の、俺の座右の銘である。
今行かなければ一生行かない可能性が高いもんなぁ・・・。

そんなわけでして、結局行くことに決めちゃいました。
一度行くと決めたからには深く考えないのが俺の流儀。
たぶん、それなりに楽しい場所なんだと思う
少なくとも「やっぱりベリーズでした」というオチにはならないことを願いつつ・・・。

(写真はゲラブと呼ばれるマラケシュの水売り親父)