リスボン3 | 旅人日記

リスボン3

Lisboa2 今日は日曜日。
リスボンの観光名所はほとんどの場所が日曜は入場無料になっている。
小雨が降りしきる悪天候ではあったけど、無料の日とあっては黙っていられないのが貧乏旅行者の悲しい性である。
そんなわけで一日中、日が暮れるまでリスボンの見所を巡り歩いておりました。

まずは中心街から電車で数駅離れたベレン地区にある「発見の記念碑」へ。
テージョ川沿いにそびえる高さ52メートルの帆船形の記念碑だ。
エンリケ航海王子を先頭に大航海時代を切り開いた天文学者、宣教師、船乗り、地理学者たちの大きな像が続いている。
大海原へ乗り出していく姿がなんとも勇壮である。

記念碑の前の広場には大きな世界地図が大理石の床に描かれている。
そこには日本を含め世界各地の「発見」の年号も記されている。
欧米では今でも大航海時代のことを「地理上の発見の時代」などと普通に呼んでいたりするのだが、まぁいつまでたっても自己中心的にしか物事が考えられない連中なので、ここは大目に見てあげるとしよう。
そもそも日本は「発見」どころか「漂着」したんだろうが・・・と一言いいたいところではあったが、何はともあれ、この時代に彼らが偉大な功績を成し遂げたことは事実である。
まともな海図もない時代にちっぽけな帆船で大洋に乗り出し、新たなる航路を開拓していったのだ。
勇敢な冒険者たちの時代を讃える碑である。素直に感心しておくとしよう。

明国船に乗っていたポルトガル人商人が種子島に漂着したのは1543年のはずだが、この地図ではなぜか間違って1541年になっている。
地図の上に立って日本の周辺を眺めていると、ふと日本海のあたりに妙な落書きがあるのを発見。「DOKDO」と下手くそな字で刻み込まれている。
韓国語でトクト(独島)、つまり竹島のことである。
かー、こんな世界的に有名な記念碑にまで落書きしちゃうかね。しかも彫り込みで。
おそらく韓国人の仕業だと思うけど、同じ東洋人として恥ずかしい限りだよ・・・。

その後は同じベレン地区にあるジェホニモス修道院(バスコ・ダ・ガマの墓がある)やベレンの塔などを見た後、中心街に戻っていくつかの教会や美術館を見てまわる。
アルメニア人の石油王グルベンキアンの遺産を展示するグルベンキアン美術館では、古代エジプトやギリシャやイスラム美術の中にまじって日本の印籠の収集品まであったのには驚かされた。
蒔絵作りの硯箱や重箱などもあった。
同じく収蔵する西欧絵画や調度品の数々もなかなか趣味がいい。やるなグルベンキアン。

さてと、明日はいよいよロカ岬にでも行ってみようかな。
最近はずっと曇りや雨続き。この季節だからしかたがないとはいえ、たまには晴れて欲しいなぁ・・・。