ナザレ | 旅人日記

ナザレ

Nazare 大西洋に面するナザレの町にやってきた。
バスターミナルに着くなり客引きのおちゃめなおばちゃんに引きずられ、着いて5分で宿が決定。
宿代は1泊25ユーロがあっという間に15ユーロになり、最終的に10ユーロまで値切ることができた。
それもそのはず、街中には「部屋あります」の看板がいたるところに見られ、冬場で観光客が少ないとはいえ少々供給過剰気味の様子なのだ。

ナザレは海水浴場付きの小さな漁村。
陽気な漁師のおっちゃんたちはチェックの柄の独特の帽子をかぶり、おばちゃんたちは黒いスカートにポンチョやカーディガンを羽織って歩いている。
海沿いではアジの干物を干す光景なども見られ、どことなく伊豆の西海岸のような雰囲気がなくもない。

けれども街並みが小ぎれい過ぎていて、いまいち情緒に事欠けるんだよなぁ。
海はそれなりに綺麗なんだけど冬なので意味ないし。
こんなにも観光地化されている場所だとは思わなかったよ。
漁村といったら普通、もっとこううら寂れて鄙びた感じを醸し出しているべきものであろう(偏見)。
こんなやたらとお洒落な漁村なんて趣味じゃないぞ。

だが、まーよし。
別にナザレそのものが楽しみでここにやって来たわけではないのだ。
ナザレを拠点にアルコバッサやバターリャにある修道院が見たかったのである。
どちらも世界遺産に登録されていてる歴史ある修道院で、バターリャの方にはあのエンリケ航海王子の墓があったりするのだ。

んでさっそくナザレからバスで二つの町を巡ってみたのだが、結局はそっちの修道院も期待したほど見ごたえがあるものではなかった。
天気も悪くて、写真もまともなものが撮れない。もう一日早く着いていれば快晴だったというのに残念だ。
でもまぁ今日はたまたま「独立回復記念日」とかで両方とも無料で見学することができたのである。
合わせて9ユーロのもうけ。結構でかいんでないかい。
運がいいんだか悪いんだかよくわからないけれど、今回は引き分けということで許してあげるとしよう。