ロライマの奇跡 ~2日目~
見事な快晴だ。
キャンプ場からは近くの丘が邪魔をしてロライマそのものの姿はよく見えないが、その隣のクケナンのテプイは稜線をくっきりと現してくれた。
朝食を取り9時に出発。
途中から曇りがちになってきたものの、その方が暑くなくて歩きやすいというものだ。
この日は全体的に緩やかな登り。橋のない川や草原の中の丘を越えながらまっすぐテプイに向かって歩く。
相変わらずホセは遥か後方だ。お前は料理人なんだからちゃんと俺らの昼飯に間に合うように着いてきておくれよー。
昨日も今日もトレッキングとしてはかなり初心者向けの行程。
村から2泊3日で頂上を目指すのが一般的で、俺らの行程もそうなっているのだが、ゆっくり歩いているのに一日につき4~5時間くらいしか進まない。元鯨漁師のカポエリスタであるマチダさんなら鼻歌交じりにジンガ踏みながら一日で全部登ってしまえそうな気がする。年配の客を考慮してなのか、それともガイドやポーターたちがシエスタ(午睡)を取りたいがためなのかはわからんが、中年に片足つっこんでる俺や、ボゴタで沈みまくって筋力が衰えているユキさんには丁度いい楽さ加減である。
5時間かけてキャンプ場に到着。
ここはもう崖にかなり近い場所である。眼前に聳える絶壁がすぐ間近に迫っている。上の方は雲に覆われていて見えなくなっているが、それでもかなりの迫力である。
昼飯後に近くの小川で洗濯を兼ねて水浴び。
話によると今登っているのは俺らだけで、山の上には誰もいないとのこと。小川はトレッキングの道と交わっていたのだが、他の登山者の目を気にすることなく、まっ裸で気持ちよく水浴びすることができた。かんなり冷たかったけどねー。
夕方、近くの岩の上で三人で夕陽を眺める。
背後に聳え立つ1000メートルの絶壁を紅々と照らす。それまでテプイの上方を覆っていた雲もすっと消えていった。
素晴らしい。まことに見事な光景だ。
この地方は通年雨の多い土地として知られ、たいていの登山者は毎日のように雨にやられているのだ。ここまで晴れ間が続くのはかなりの幸運といえよう。この時点でもう満足度80%である。明日から雨続きになったとしても、もう何の文句もないよ。
夜はまた満天の星空。
T君が集めてきてくれた枯れ枝で焚き火をした。
すでに標高1800メートル。ここまでくるとかなり冷え込むので、炎の温かさ身に染みる。
晩飯は挽肉のパスタ。またもや美味。やるなホセ。
と思ったら、トモ君がいった。
「さっき見てたら、ヤツは隣で寝ていて、ポーターが全部作ってたみたいですよ」
む?ひょっとして昨日の飯もポーター任せだったのか??
ホセのへなちょこガイド疑惑、いまだ晴れず。
キャンプ場からは近くの丘が邪魔をしてロライマそのものの姿はよく見えないが、その隣のクケナンのテプイは稜線をくっきりと現してくれた。
朝食を取り9時に出発。
途中から曇りがちになってきたものの、その方が暑くなくて歩きやすいというものだ。
この日は全体的に緩やかな登り。橋のない川や草原の中の丘を越えながらまっすぐテプイに向かって歩く。
相変わらずホセは遥か後方だ。お前は料理人なんだからちゃんと俺らの昼飯に間に合うように着いてきておくれよー。
昨日も今日もトレッキングとしてはかなり初心者向けの行程。
村から2泊3日で頂上を目指すのが一般的で、俺らの行程もそうなっているのだが、ゆっくり歩いているのに一日につき4~5時間くらいしか進まない。元鯨漁師のカポエリスタであるマチダさんなら鼻歌交じりにジンガ踏みながら一日で全部登ってしまえそうな気がする。年配の客を考慮してなのか、それともガイドやポーターたちがシエスタ(午睡)を取りたいがためなのかはわからんが、中年に片足つっこんでる俺や、ボゴタで沈みまくって筋力が衰えているユキさんには丁度いい楽さ加減である。
5時間かけてキャンプ場に到着。
ここはもう崖にかなり近い場所である。眼前に聳える絶壁がすぐ間近に迫っている。上の方は雲に覆われていて見えなくなっているが、それでもかなりの迫力である。
昼飯後に近くの小川で洗濯を兼ねて水浴び。
話によると今登っているのは俺らだけで、山の上には誰もいないとのこと。小川はトレッキングの道と交わっていたのだが、他の登山者の目を気にすることなく、まっ裸で気持ちよく水浴びすることができた。かんなり冷たかったけどねー。
夕方、近くの岩の上で三人で夕陽を眺める。
背後に聳え立つ1000メートルの絶壁を紅々と照らす。それまでテプイの上方を覆っていた雲もすっと消えていった。
素晴らしい。まことに見事な光景だ。
この地方は通年雨の多い土地として知られ、たいていの登山者は毎日のように雨にやられているのだ。ここまで晴れ間が続くのはかなりの幸運といえよう。この時点でもう満足度80%である。明日から雨続きになったとしても、もう何の文句もないよ。
夜はまた満天の星空。
T君が集めてきてくれた枯れ枝で焚き火をした。
すでに標高1800メートル。ここまでくるとかなり冷え込むので、炎の温かさ身に染みる。
晩飯は挽肉のパスタ。またもや美味。やるなホセ。
と思ったら、トモ君がいった。
「さっき見てたら、ヤツは隣で寝ていて、ポーターが全部作ってたみたいですよ」
む?ひょっとして昨日の飯もポーター任せだったのか??
ホセのへなちょこガイド疑惑、いまだ晴れず。