イメージ 1
 
先日、「新春に皇居で行われる「歌会始」の入選者に、これまでの最多に並ぶ3回目の入選となった山口県の男性など10人が選ばれました。」というニュースがNHKからながされました。
2万人余に及ぶ投稿から10人を選んで、その上に3回も同じ人が入選するとは何ともおめでたい限りですといううのがニュースの論調でしたが、私は全く違う感じ方をしました。
 
短歌に対する知識もなく第3者的に見ていると、元々短歌というのは文字の組み合わせであって、一つの季題からは色々なバリエーションの文字が並ぶものだろうと常日頃から思っています。有名な俳句や短歌でも少し自己流に替えても案外おかしくないと思う事があります。
入選の過程を考えると、2万もの投稿された短歌はある程度の分類ができて、先ずはその大きな分類で振り落として、それからさらに選者の好みや有る基準で選択されるのだろうと考えられます。その上で10名に絞って同じ人が3回も入選したという事実は、選者もこの数10年変わっていないのではないかとか、何時もながらの歌会始にふさわしいという基準に沿った口当たり良い内容になっているのではないかと推測しました。
おめでたいというニュースは一方では日本の文化基準が何も進歩していないという事実を自らされけ出したものではないかという感想を持ちました。