1988年にNHKで作られて放映されたドラマ。

主役は緒形拳。荒井紀人。石田ゆり子のデビュー作。


戦後、食料に困った家がわずかなお金と引換に子供を漁師に年季奉公に出した。石垣島へ漁師(海人)の雇い子(やとぅいんぐゎ)として連れてこられた奄美の子供たちと親方の話。

連れてこられた子供はバラバラの家に引き取られ、男は海に潜り、女は売り子や蒲鉾作りとして働らかされた。男は海で溺れたり、フカに襲われたりして毎日いつ死んでもおかしくないような生活。親方も時代の流れに逆らえず、雇い子を死なせたと裁判にかけられたり、雇い子の代わりにサバニに船外機を付けたりし、漁の形を変え始める。

ドラマの中で昭和28年に半年で亡くなった子が「半年で5,000円、高くついたね」というセリフがあった。ということは8年で5,000円?当時の鳥取の価格表を見つけてみたらヤミ米が1升150円ぐらい。33升=330合。ご飯660杯分で8年。だした方にしてみたら人減らしの意味が強かったらしい。考えさせられたドラマだった。


ドラマの背景

明治20年頃から糸満の漁師が石垣島に魚を獲りにやってくるようになり、そのうち定住し、糸満のやり方で生活を始めた。夫が魚を獲り、妻が魚を売る。夫の他に数人の子供を抱えて漁をさせていた。戦後アメリカ統治の時代になり、人身売買とされて廃止とはなった。