様々な記憶を身体は覚えています | 厚木で20年 セラピストの応援団長いわぶちゆういち


先日のカウンセリングでの話です。

水野さん(仮名)は30代の男性。

職場での特に上の人との関係性を観ていくと、
自分の父親との関係性と似ていて、
上司に対して自分を出せなかったり、うまく関係が作れないということが
悩みの種。

その根っこにおそらくあるであろう父親との関係を
もう少し見つめていきたいというのが、
今回の主目的でありました。


ここまで書けば、おわかりかもしれませんが、
水野さんはとても繊細で、自分の人生について、
とても積極的に考えられている方です。


ご自身の家系を見ていくと、
自分の代で家系の様々な問題をクリアしていくことが、
自分にとっての1つの大きな課題ではないかと、パートナーさんとも話しているそうです。


*案外、自分の代で家系の様々な問題をクリアにしていこうとしている方って
 多いのですよね。
 原発の問題もまた然りかもしれません。


今回は、いろいろとお話をお聴きしていきながら、
ライフ・ウィッシュイーズの変形バージョンとして、

幼い頃、記憶に残っている(もしくは浮かび上がった)父親に叱られた場面に
誘導をしていきました。

そこで感じていただきたかったのは、

その時のお父さんの感情。

またその時、お父さんはお母さんをどう思っていたのか。

本来、(その止むにやまれぬ感情がなければ)お父さんは幼かった水野さんを
どう思っていたのか。

幼かった水野さんはお父さんにどうして欲しかったのか。

などを気ままに感じてもらいました。


水野さんは時折「へー、そんなことを思っていたんだ。」と
その当時のお父さんがどう思っていたのかを感じ、

お父さんもまた自分の父親、更に言うならば、
家系の問題をクリアしようと努力されていたことを
感じられていました。


そして、すべて終わり、今の自分に戻っていただくように
誘導していきましたが、

水野さんはまだ目を閉じたまま、身体を不随意運動のように
前後に揺らしていました。


水野さんも目を閉じながら
「変ですね。身体が自然に動いてしまって、動きを止められないのですが。」
と自分の身体に起きている予期せぬことを教えてくれました。


様々な記憶を身体は覚えています。

山川亜希子さんが先日のスピリチュアルTVで、

「子どもは何か嫌なことや悲しいことが起きた時に、
 その場で大泣きしたり、身体をぶるぶると震わせることで
 その感情を発散させているのです。」

というお話をしていただきました。

でも、その時に身体から発散できなかった感情が、身体に残り、
それは身体に残るだけではなく心にも1つの障壁となって残ることもあるようです。


実は僕も以前、ふっと身体がゆるんだ時に、

幼い頃に仕事の都合上、仕方なく父母の元を離れ、
父の実家に10日間過ごした時の悲しかった!という感情が出てきて
一人大泣きをして、すっきりしたことがあります。


どんどん身体が大きく動いていく水野さんにお伝えしたことは、

不安に思わずに、その動きを続けることと、

そして、身体から何かメッセージが来たら、もしくは心の中に何か言葉が浮かんだり、
感情が出てきたら、それを教えてください。

ということでした。


5分ほどして、徐々に動きが小さくなると共に、
水野さんの目から涙がこぼれていき、
やがて動きは止まっていきました。

しばらく泣き続けた後、
水野さんはゆっくりと目を開け、

「不思議ですね。悲しいという感情もないのに涙があふれてきて、
 それと共に身体も動かなくなっていきました。」

と仰りました。


帰り際、背中(腰の上部)をさすりながら、
「この辺の違和感もなくなりました♪」と仰る水野さんに僕は


「背骨はまさに自分のバックボーンですからね♪」と冗談交じりの返答をしました^^