電車に乗って少し遠出をした。

県をまたぐくらいの、少し遠出。



オット氏が下車してから、隣の人ガチャに失敗したと言っていた(親ガチャと同じ用法)。


確かに、わたしじゃない隣の人から、目的地までずっともたれかかられていた。


押し戻ししてはその度にもたれ直されていたのを何度も目撃した。


しかもガタイのいい中年おじさん。


親と同じように、電車で隣に座って来る人も選べないからな。

電車での滞在時間が長くなれば、隣にどんな人が座るか重要事項だ。



かくいうわたしのほうの隣はというと、女性だった。


カツカツカツと、座席まで来たかと思えば、荷物をドカっと置き、いのいちばんになんの躊躇いもなく窓をあけた。

...換気大事よね。


どすんと座り、カバンをあさりガサガサと何かを取り出した。

どうやら除菌シートで手を拭いている模様。

...潔癖症さんかな。


水筒を取り出し蓋を開ける。

ぷーんと漂う、ほうじ茶臭。

水筒のほうじ茶(推定)をゴクリと飲み、靴下のようなカバーをかけてカバンに戻した。


またもやガサガサと何かを取り出す。


今度は、マスクだった。



最後にマスクをして、どうやらルーティンが終了したらしい。



わたしはなんだか妙に緊張してしまった。

少しでも彼女に触れたら、痴漢呼ばわりされるのではないだろうかと...。



少し時間が経ち、何の気なしにチラッと隣をみたら、

首を90度上を向けて就寝していた。

目元には青っぽい色のサングラス。



なるほど。

その角度で寝るまでがルーティンだったか。



毎日電車にのる人は、過ごし方が確立されてるのだね、了解グッド!




電車はいろんな人がいるね。