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◆FTE
(Full time equivalent、フルタイム当量)
FTEとは下記のこと。
・ある仕事がフルタイム勤務の何人分にあたるかを指す
・組織別業務別の必要人数・目標人数を表す単位として具体策検討に使われる
・パートタイマーを含めて人員数を1人日という同じものさしで出す
業務改善・組織設計の企画フェーズではよく使われる言葉だ。
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◆FTEの課題
FTEの課題は、その改善数値が単純に削減要員数にはならないこと。
(サンクコスト(埋没費用)問題)
例えば、’現在100 FTE→2割改善→将来80 FTEにする’という場合、2割の改善効果はどういう結果に紐づくのか
・A:20%の人員を削減することができる
・B:20%の残業がなくせる
・C:20%の工数をより付加価値の高い別業務に活用できる
どれも数字のようには簡単には実現できない。
仕事は減っても残業代を確保したい人が次の残業を作ってしまうとか、付加価値の高い仕事に人材がアンマッチで予定通りのシフトができないなど、現実問題はいろいろ生じてしまう。
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◆まとめ
結局、工数削減を掲げて業務改善に多額の費用をかけても、それだけの実効果を出せる企画は少ない。
FTEは1人あたりの生産性によらず平均的な人員数で業務量や改善規模数字で示すところが長所でもあるが、そこが課題の要因になっているのかもしれない。
よほどの業績悪化がみえるまでダイナミックな動きは難しく、それまでは要員の定年による自然減に合わせた地道な改善しかないということか。
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効果の活用はお客さんが決めることなのでコンサルが悩むことではないという人もいるが、こここそコンサルのがんばりどころだと思う。