旧統一教会の元信者の証言をもとにした再現ドラマ「危険なささやき」を見た。特段新しい知見がドラマに盛られていることは無かったが、印象深いシーンがあったので感想を述べたい。

 

田畑智子が演じる信者の女性が叔父に教義をレクチャーする場面があったのですが、叔父からの疑問に上手く答えられずいらだつシーンがありました。その時彼女は「なんでだろ、言えば言うほど答えられないし、頭が混乱してくる」 「あ~ん、どうしたらいいんだろう、リーダーに相談したい」というセリフを発していました。

 

私が書いた過去記事で「文鮮明を再臨のメシアと信じている信者の方には、そう考える根拠をアウトプットすることを是非お勧めします。存外苦労するはずです。そして自分が思っているほど明確な根拠が無いことに気づくはずです。」と書いている。

田畑がいらだつシーンは当に「存外に苦労する」を具現化したものだった。

 

また、ドラマの最後の方で旧統一教会の教えが嘘だと分かったときの心情を元信者の方が証言する場面のセリフは次のようなものでした。「犯罪者だったんだ私はどうしよう」

 

旧統一教会がなぜ反社会組織なのかと問われれば私はこう答えます。「信者は嘘をついていることを自覚しながらしながら嘘をついている。それは言い逃れのできない詐欺行為だ」と。その代表例が霊感商法であり、ドラマでも再現されていた福祉への寄付を謳いながら行う物品の販売(万物復帰)なのである。ドラマで証言した元信者の方はそのことがよく理解できていた。それ故の「犯罪者だったんだ私はどうしよう」という発言だったのだと思う。

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残念ながらこの認識ができていない元信者の人達は多い。「私は統一教会に入信したことを後悔していない」と発言する元信者の人達が一定数いるが犯罪行為に加担したという認識があればこのセリフはとても言えないと思うのだ。

 

「過去を悔やんで反芻しろ」と言っているのではない。「過去を悔やんで二度と同じ過ちをすることなかれ」と言いたいのだ。その上で新しい人生のスタートを切るべきだと私は思う。

 

ただ、使命感を感じて日本を、世界を救おうとした動機は認めてあげたいし、そんな信者を騙して利用した旧統一教会という組織、偽メシアの文鮮明には腹が立つ!

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