最初に断っておくが私自身、政府機関等が流布する陰謀の存在は否定しない。

プロパガンダとかはその典型例であろう。

 

陰謀論には大きく2種類に分類されるものと考える。

陰謀論者しか信じないような陰謀論と一般人までが信じてしまうような陰謀論だ。

 

前者は明らかな論理矛盾があったり、実現不可能な計画を謳っていたり、すぐ陰謀論だと分かるような代物だ。

それ故、前者のような陰謀論信じる者は一般人とは異なる特質を持った人たちが多い。

 

 

 

後者は先に述べたプロパガンダのような事例だ。

プロパガンダの要素を持つ陰謀論は相手を貶めるという明確な目的があり、且つ多くの人に信じてもらうためにすぐわかる論理矛盾や突拍子のない論理展開が無いのでそれが陰謀論だと分かるまでに時間がかかることがある。

 

例えば今では偽書であることが明らかになっているが、ロシア警察によって作成された「シオン賢者の議定書(プロトコル)」、作者は不明だが「田中上奏文」、中国共産党によって作成された「日本解放第二工作要綱」、ロンドンのタヴィストック研究所で作成された「静かなる戦争のための沈黙の兵器」等が後者の陰謀論に該当する。

 

本当に怖いのは後者の陰謀論だがそれに惑わされないようにするには情報ソースの確認を怠らないこと、良くできているとはいえそれらにも矛盾は確認されているので常におかしいところはないかと自分の頭で考える必要があるだろう。

 

しかし、私がもっぱら批判するのは明らかにおかしいところがあるのにそれに気づきもしないで他者を貶めたり社会に迷惑をかける言動をしている陰謀論者である。

 

例えば、最近よく耳にするようになった「Qアノン(QAnon)」を信奉しているような連中のことだ。

彼らの主張は「ディープステート(闇の政府)」がトランプ氏を脅かし、児童誘拐に民主党関係者が関与しているといった根拠のないものだ。

 

※「Qアノン(QAnon)」とは

 

彼らが社会に及ぼした害悪の具体例として次のようなものが挙げられる。

 

2018年6月、1人のQ支持者が武装した車両でフーバーダムへの道路を封鎖し、逮捕された。

2019年3月にQ支持者だと主張する男がニューヨークでマフィアのボスを殺害した罪で起訴された。

 

しかしながら、本当に怖いのは「ミリシア」とよばれる極右武装勢力の中に「Qアノン(QAnon)」を信奉しているような連中が含まれるということ。

 

日本のマスコミではアメリカ大統領選挙はバイデン有利との報道が連日為されているが、アメリカの報道機関はFOXニュースなどを除いてほぼ民主党寄りのスタンスなので本当に有利かは眉唾物である。

もし下馬評通りバイデンが勝利したのであれば彼らが何かのテロ的行為を引き起こすのではと危惧している。

 

個人的にはトラファルガー・グループがトランプ大統領が僅差で勝利すると予想しているので

私もトランプ大統領が前回と同じく勝利するのではないかと考えている。

 

話を戻そう、日本において「Qアノン(QAnon)」を信奉しているような連中がテロ行為等を引き起こすとは考えていないが彼らを私が軽蔑する理由は何の根拠もないのに他者を貶める主張をしていることである。

 

彼らは、先に述べた誘拐した児童の血液から若返り物質と言われる「アドレノクロム」を抽出していると言っている。

 

アドレノクロム(Adrenochrome)は、ストレス反応を引き起こす神経伝達物質アドレナリンを酸化させた化学物質で、医学的には傷口から出る血液の凝固を促進させる物質として利用されている他、科学・医学研究の試薬や、医薬品の材料として販売されている。かつては精神病の治療や幸福感をもたらすドラッグとしての利用が研究されていたが、その効果は科学的に解明されていない。

 

ところが、陰謀論の世界ではこの物質が「若返り薬」として一部のセレブや政治家らに使用されているとまことしやかに噂されているのだ。これを継続的に使用すると、いずれは顔にアザできると言われており、ヒラリー・クリントン、ビル・クリントン、トム・クルーズ、ニコラス・ケイジ、バラク・オバマ、ジョニー・デップ、ジム・キャリーらが使用していると噂されている。

 

アドレノクロムについて最も衝撃的なのは、その製造方法である。「大人よりも純粋で臆病な9歳未満の子供の血液」から作られていると噂されており、しかも、原料となる血液中のアドレナリン濃度を高くする必要があるため、子供達は限界ギリギリまで拷問を受け、強烈な苦痛と死の恐怖の中、アドレナリンたっぷりの血液を抜き取られると言われているのである。

 

話は変わるが昔、マクドナルドのパティに猫肉が使われているという噂があった。

Don't open」と書かれた部屋を開けると猫が「ニャー」と言いながら出てきたのを従業員が目撃したというエピソード話を覚えている。

実際にこのガセ情報の為、保健所がマクドナルドが使用している肉の血清検査をしたとのことだ。

この噂話が広まったのは確か私が小学生の4~5年生の頃であったように記憶しているが、

当時の自分は「この話は恐らくガセだ」と思っていた。

その理由として今より牛肉が高い時代とはいえ、猫を集めて精肉にしそれをパティに使用するということが恐らく牛肉よりもコスト高になるのではないかと考えたからだ。

 

猫を追いまわして捕獲するにしろ、わなを仕掛けて捕らえるにしろそこには多くの人手がいることになる。

つまり多額の人件費がかかることになる。

また、猫肉を精肉する為の自社施設も必要となろう。

そこにもお金がかかる。

加えて猫肉を使用していることがばれた場合の社会的制裁のことを考えるとそこまでして猫肉を使用するというリスクを冒さないだろうと思ったのがその理由だ。

 

話を戻そう。

幼児虐待によるアドレナクロムの抽出話を一般の社会常識を有している人であれば直感的に嘘臭いと思うはずだ。

その理由はマクドナルドの猫肉使用と同じものだ。

それゆえに一般人はQアノンを信奉している連中が主張している内容を陰謀論と判断するのだ。

この感覚が陰謀論者の連中は欠如してる為、このような陰謀を信じるのであろう。

 

また、彼らが言うには幼児は誘拐によって確保しているとのことだが誘拐に携わる人の人件費がまず高額なことが予想される。

しかも誘拐という重い刑罰が処せられる違法行為であればなおさら高いお金が得られなければそのような仕事は誰もしないであろう。

しかも誘拐した子供たちを隔離、生活していく施設や監視する人たちも必要となってくる。

加えて血液からある特定の物質を抽出するというのは大変な手間暇がかかる。

ちなみに私が大学院生のころ、実験動物の血液からある栄養素を抽出するという作業を延々と行っていたが大変な作業だったぞ。

そしてそのような手間暇かけて抽出できたのはng(mgの千分の一の単位)の世界だ。

 

それにこのような誘拐をしてまでとらえてきた子供たちをそのまま社会に放逐するということはないのであろう。

ということは最終的には子どもたちは殺害されることになると思うが先の述べた通りそのようなリスクを冒す行為はよほどのお金を得られないとする連中はいないものと思われる。

加えて死体を処理するにも多額のお金がかかることが想像できるし、警察にばれないようにこれらの行為を行うには相当な困難が予想される。

 

これらのことからもし、Qアノンを信奉している連中が言うとおりに幼児を誘拐してその血液から「アドレノクロム」を抽出しているのであれば相当な高額な代物になることが予想されるが

日本において販売されているアドレナクロムは1gあたり522,600円だ。

恐らく、神経伝達物質の類を1g得ようと思えば大変な量の血液量が必要になることが予想されるがそれならばこのように安い値段で販売することは無理であると考えるのが普通である。

 

ちなみに、私が最初「アドレノクロム」の話を聞いた時にどのような化学構造式なのだろうと思って調べたところ割と簡単な構造式であったので、これなら化学合成で作れるのではないかと思い調べてみたら理系の方ならおなじみの和光純薬さんで販売していた。

その販売価格が1gあたり522,600円という値段だ。

 

 

Qアノンを信奉している連中は知性と教養に欠ける為、血液から抽出した「アドレナクロム」と化学合成した「アドレナクロム」は効き目が違うと言っているらしいが物質が同じであれば製造方法が異なっても同じです!

 

私が彼らに嫌悪感を覚えるのは先にも述べたが「アドレナクロム」を使用している有名人として、フォトショップで醜く加工されたであろうローマ教皇や上皇陛下、ハリウッドセレブの写真をブログ等でUPして彼らの尊厳を貶めていることである。

 

恥を知りなさい、恥を!