さて、昨日に引き続き。

9月の一人旅レポ。2日目。

 

1日目は岡山の倉敷で堪能し、2日目は朝から玉島に。

なぜ玉島に行きたかったのかと言うと、岡山について調べていた際に、昭和レトロな街があるとwebで目にしたから。




玉島についてから、目的地は駅から徒歩20分ほどいったところにある旧柚木住宅(西爽亭)で、本当ならバスに乗っていくはずだったんだけども。

1本逃してしまって次のバスが来るまでだいぶ待たなきゃいけなかったことと、2日目も行く場所盛りだくさんだったので

時間短縮のためにタクシー移動にした。

あっという間に着いた旧柚木住宅。




受付らしきところに男性が立っていたので声をかけると、驚いたように名簿を出してきた。

名前を書いていると、その男性に「ここは何か繋がりのある場所なんですか?」と聞かれ、「いえ、まったく。」と答えると

さらに驚いたように目を丸くして「では玉島に何か用があったんですか?」と聞かれたので、

「いえ、ここに来たくて。」と答えたら、「はあ、、そうですか…。」と不思議そうな顔で見られてしまった。

ここはそんなにニッチなところなのか、と可笑しくなってしまったけれど、観光客が私1人だったということもあり、その男性が案内してくれることになった。

正直、案内自体はとーっても丁寧で(少し長く感じたのだけれど、、)帰るタイミングを忘れてしまうくらいではあったのだけど、

この門の紋章はどんな意味があるだとか、部屋の些細なところに散りばめられた工夫だとか、部屋の仕組みだとか、

本当にありとあらゆることを教えてもらえて、思いの外とっても充実した観光だった。

歴史は元々好きだった私だけれど、あまり建築には興味を持ったことがなかったのだが

先人の創意工夫と想い溢れるお屋敷に、感服しとても惹かれるものがあった。

 

お昼近くなって、そろそろ出ないと次の場所の観光時間がなくなってしまうと焦った私は

駅までの長い道のりを汗だくになりながら歩き、広島、鞆の浦へ。

 





鞆の浦に行きたかったのは、昔見た「流星ワゴン」というドラマが印象的だったからだ。

江戸時代からある港町。有名なのはやはり常夜燈。これは絶対に夕暮れに見たいと決めていた。

それから、坂本龍馬がよく来ていたと言われる鞆の浦には、龍馬が乗った船の引き上げ品が飾られているいろは丸展示館がある。

日本で初めての海難事故を起こしたと言われるいろは丸。これも絶対に見たかった。

そして朝鮮通信使の迎賓館としても利用されていた対潮楼。




行きたいところはたくさんあったのだけれど、実は私が旅をしていたのはちょうどシルバーウィークの中日3日間、つまり平日で

どこも観光地は閉館しており、、

あれだけ見たかったいろは丸展示館は見れず、龍馬の隠れ部屋と呼ばれた邸宅も入れず、、。

旅は何があるか分からない。それも旅の醍醐味。

何かとの縁がなかったということは、別の何かと縁があるということ。

 

そんなわけで、全くメンタルには響いていなかった私は、空いた分の時間どこ行こう〜とるんるんしながら探して

アートギャラリーを発見した。

思わぬところでアートに触れ、大満足の私。

歴史ある対潮楼で鞆の絶景を眺め、御舟宿いろはで鯛御膳をいただき、ふらふらと歩いていた時にふと思い出した。




私の祖母は広島の島出身だったことを。

もしかして、この近くなのでは、、?と思った私は早速祖母に電話してみることに。

すると、まさかの、鞆の浦の目と鼻の先、田島の出身だった!

祖母も、私が今鞆の浦にいることを伝えると、大喜び。

「昔、あなたのひいお爺さんがよくね、鞆に行ってはお土産で保命酒の粕を買ってきてくれたのよ。ばあばはね、その粕をおやつに食べるのがとっても好きだったの。」

と嬉しそうに話す祖母に、私まで嬉しくなって、急遽祖母の故郷を探す作戦を決行。

祖母も性格な場所までは覚えていないらしく、かつ時間もない、手段もタクシーしかない状態だったので

タクシーの運転手さんに事情を説明し、住んでた街をぐるっと回ってもらうことに。

住所が分からないので本当にただ街を回っただけだったけれど、少しでも懐かしさを感じてもらえればと動画を回し、後日祖母に見せたらとても喜んでくれた。

タクシーの運転手さんもとても素敵な方で、道中には「あそこの宿に宮崎駿が泊まっていて、だからあの赤い屋根の家がポニョのモデルになったんだ」とか「坂本龍馬が海難事故を起こしたのは徳川の紀州藩だったが、その日本初の裁判で坂本龍馬が勝ったんだ」とか「でもその裁判で勝った時にもらえるはずだった賠償金を受け取る2週間前に坂本龍馬が暗殺され、その賠償金の行方も分からなくなってしまったんだ」とか。

面白い話をたくさん聞かせてもらえて全く飽きない楽しい時間だった。

 

鞆の浦に戻ってから、まずは祖母に保命酒の酒粕をお土産に買って、余った時間を常夜燈の近くでふらふらと過ごしていると

江戸時代末期に福山藩の蔵として使用されていた建物をリニューアルして作られたBEER&CAFE Gallery「茶屋蔵」を発見。




中はゆったりとした心地よいスペースに、アートギャラリーなんかも並んでいてとってもおしゃれな空間だった。

私はビールをいただいて、海を見ながらぼーっとしている時間がなんとも贅沢だった。

 

夕暮れの常夜燈を見たけれど、その日は曇っていたからか想像ほど綺麗には見れず笑

まあそんなところもいいな、と思いながらこの日の宿、尾道へ。

 

結構移動したけれども、アドレナリンドバドバの私は全く疲れを感じず。

3日目に突入するのですがそれはまた次回に。