昨夜、TVの番組は、
何も見たいものがなく、
主人はCSで映画でもと言うので、一緒に見ました。
戦場のピアニスト。
以前から見たいと思っていましたが、
機会に恵まれずにいました。
あまりの大作。
あまりの理不尽。
主人は途中で怒り出しました。
あのショパン、バラード1番のシーン。
まるで一瞬、霧がふっと湧いたように。
神々しい映像でした。
主人公のあるべき場所。
後光が射していた。
芸術は国境を超える。
そんな安易な言葉では言い表せるはずもないのですが。
究極の時、
人は食べて、寝て、そうして第3の渇望が芸術なのだと。
ゆづ君の初期バラード。
あのシーズンは色々と困難があって。
GPFでのショパンがとても好きだった。
困難のあと、
ジャンプを転倒して、でも振り返った時は笑顔だった。
表情はいまからみると、とても幼くて少しせつない。
ショパンは磨かれてきたのですね。
ショパンの変遷がゆづ君自身の人生のようで。
何度も何度も舞うことで、
そうして、行き着いたのが平昌でのショパンだったのでしょうか。
静と動の対比。
冷静と情熱の対比。
絶対的な芸術。
歓びと哀しみのこもごも。
もしや空白の3ヶ月さえ
あの瞬間に凝縮したよう。
プログラムとはその選手の人生そのものなのですね。
今ある状態が、演技に全て投影されて。
たぶんプロスケーターでは出来ない。
あの緊張の中での絶対的な芸術とスポーツの融合。
まさに第3の幕が上がろうとしている。
誰も見たことがない景色の中へ
ゆづ君は向かおうとしているんですね。
国境を超えて。
皆が身震いするような何かを追い求めて。