このたび、少し珍しいご依頼をいただきました。

 これまで、介助犬に関する原稿の執筆依頼はたびたびありましたが、今回は「動物に関する本の書評」です。
 

 介助犬の本で後書きを書かせていただいたことはありますが、「書評」は今回が初めての経験です。

 まだ詳しくはお話しできないのですが、その本のホームページには、動物学者の方々などのコメントが掲載されています。

 本の評価にも関わるものだけに、「自分が書いていいのだろうか」と少し迷いもありました。

 

 それでも、「介助犬使用者の視点から書評を書いてほしい」というお話をいただき、とても良い経験になると思い、お引き受けすることにしました。

 

 ただ、実際に取りかかってみると、障がいがあることで、思いがけない苦労もあります。

 私は頸髄損傷のため、手や指が不自由で、普段は紙の本ではなく電子書籍で読んでいます。
 電子書籍だと、文字の大きさも自由に変えられますし、スマートフォンで寝転んだままでも読めるため、身体的な負担を大きく減らすことができます。

 

 ところが今回の本は紙の本。
 机の上に本を置き、開いたページを文鎮2つで固定しなければ読めず、ページをめくるのもひと苦労です。

 さらに、年齢とともに進んできた老眼もあり、文字を追うのもなかなか大変です。
 老眼鏡の上にメガネ型の拡大鏡まで重ねて、なんとか読み進めています。

 この年になると、こうした身体の変化や不便さも、いろいろと実感するようになりました。

 それでも、せっかくいただいたご縁です。
 介助犬とともに生きてきた立場だからこそ書ける書評を、しっかりと形にしたいと思っています。

 

(追伸)

 介助犬と暮らすことになる車いすの女の子を主人公にした少女マンガ「Flower」が、2003年に別冊マーガレットで連載されていました。

 作者の和田尚子さんが「介助犬リュータ編」を執筆される際に取材協力をさせていただいたご縁から、2009年のコミック文庫化の際には、文庫版『Flower』第1巻のあとがきの解説文を書かせていただきました。