朝と夜、間違いなく繰り返される日々、そして必ず訪れる夜の帳。

名を隠し身を隠して呟くには不可欠な夜の帳。

 

なんちゃって大した人間でもないのに格好つけてみたよ。

だって妄想の相手が泣く子も黙るBTSメンバーだもんねてへぺろ

どんな結末になるやら・・呟く本人も何も決めずに思いつくままに綴っていこう。

若い時と違って「運命の人」みたいな選び方は出来なかったね。

前回で4人のメンバーと遊ばせて頂き、残るはSUGAさん、テテ君、ググ君の3人。

 

ざっと思い返せば親が薦めるお見合いの相手、JINさんとRMさんは頭脳優秀で兄達と同じく高身長、しかもルックスもスタイルも抜群、素晴らしいお相手と分かるがゆえに、自分があまりにも子供過ぎて結婚に踏み切れずお断りしてしまった。

(やはり親が薦める人との結婚が安定した人生を送れるカードだったと気付くのは後になってから。遅すぎたね)

 

その後、初恋のJIMINさんと別れ、傷心の乙女心をJ-HOPUさんに癒されてお付き合いに発展したが、かれの激しいダンス追及のストイックさに疲れてついていけなくなってしまった私。

だんだんと距離を置くうちに自然消滅してしまった。

 

気付けばもう三十路の入り口。

父親が亡くなりしっかりせねばと男性とのお付き合いにもお別れし始めた時、半透明の薄いカーテンの向こうに静かな佇まいの男性の姿が見えた。

今まで知った男性達とは全く違う静寂さを纏う不思議な男性SUGAさんだった。

父親を亡くした不安な気持ちが癒されてゆく。

お互いに束縛する事も無い、静かなお付き合いが続いていった。

 

そんな日々に時々現れる美しくも不思議な人がいた。

彼にお茶を誘われたと彼に言うと「僕の事は気にしなくていいよ。行ってくれば。楽しければ付き合えばいい」と

何時も通りの静かな話し方で言われた。

「・・・もう貴方とは・・・という訳なのはてなマーク」と聞く私に笑顔を向けるだけで返事は無かった。

SUGAさんの静けさに物足りなくもあったし、特に結婚への進展も無かったので、誘われるままティータイムデートを楽しんだ。

 

その男性はテテ君。

お茶目で笑顔が何とも可愛いテテ君といると、周りがお花畑になったような華やかさを感じた。

 

でも、彼は自由を最も大切にする感性の人。

まるで色とりどりに輝きながら旅をする大きな蝶のような青年。

束縛を求めながらも嫌う相反する自由な魂の持ち主。

こちらが逢いたくても擦れ違う事に苛立つ事も有ったが、それにも慣れていった。

 

別れの傷は幾つも負ってきた。

もう恋の結末を知らない乙女ではない。

仕事に没頭する事で辛さは最低限で済んだ。

 

風が彼の結婚の便りを運んで来たが、もう悲しみに襲われる事も無く、心には静かなさざ波が立っただけで、やがて消えて

静寂が戻ってきた。

生きていくために忙しく働く日々が続いてゆく。

 

すでに10年は経ったと思われるある日、いつもどうりの遅い時間に帰途についた。

すると、夜の帳の中に佇む人影が・・。

闇の中に目を凝らすと、懐かしく感じるシルエットが浮かび上がってきた。

 

何故か「お帰りなさい」と静かに話しかける私。

それを聞いて佇んでいた人影は身体からふっと緊張が抜け、ゆっくりと私に近づいてくる。

そこには密かに哀しさのベールを纏うテテ君の姿が有った。

黙って並んで長い時間歩いて家に帰った。

 

暖かいココアを作り、黙ってカップを手渡す。

うつむき加減にココアを飲み、少し落ち着くと「突然訪ねてきてごめん」と謝る彼。

「謝る事はないわ。疲れた時はここが貴方の実家だと思って気楽に来ていいのよ」と答える私。

・・・・(何言ってんだ。。わたし)

でも、駆け引き無く出てきた言葉だ。

 

それから時々、ふらりと立ち寄るテテ君との長い長い付き合いが続いていった。

風のような空気のような、水のような付き合いだった。

共に白髪も目立つようになった頃「残りの人生の日々を共にしてくれないか」と言われた。

 

考えてみれば、恋多き人生を歩んできたが将来の約束までした恋人はいなかった。

言葉につまり、涙ぐむ私を優しく抱きしめてくれる彼の腕は力強かった。

もう髪にも眉毛にも白髪が混じり、彫刻の様に美しかった顔にも年輪が刻まれている。

それはお互い様だけど・・。

男性の目を引くグラマラスな容姿と腰まで届く豊かな黒髪、そこそこ人並な容貌だった私も、度重なる事故や病気ですっかり容姿も容貌も衰えてしまい、白髪交じりの初老の女性に過ぎない。

 

それからはお互いに過去を聞く事も無く、静かな日々を暮らしている。

空高く舞い上がり、七色に輝く羽で旅をしていた美しい蝶も羽を休めたくなったのかもしれない。

輝くような青春の日々は共に出来なかったけれど、穏やかな銀色の日々が続いている。

人生の終わりの日々に私を選んでくれて有難う。

羽を休める場所に私の胸を選んでくれて有難う。

思えば彼とのこの生活スタイルが、正に望んでいたものだったのだ。

ふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハートふんわり風船ハート