真夏の暑さから、突然秋の入口へ連れてこられた。
1日中、雨で肌寒く、日暮れなのか夜の訪れなのかもはっきりしない。
今夜も狂素の呟きが・・そんな中始まる。
雨が煙るこんなしっとりとした夜には、そう・・あの人への想いが深くなる。
BTSメンバー5人への想いを妄想してきたけれど、いよいよ難しい「JIMINさん」に触れる夜が来てしまった。
雨がしとしとと降る夜に、吐息と裏声の入り混じるJIMINさんの歌声を聞くと何とも言えない心の揺らぎが起き始める・・・。
一時、彼のダンスと歌声に沼落ちして、寝ても覚めても「ジミンちやん」「ジミンちゃん」の時が有ったな・・・。
3J ダンス やフィルターのダンス動画をどれだけ見たことか・・。
MAMAの2014年からのJIMINさんの変貌ぶりに衝撃を受けて、これもどれだけ動画再生したことか・・・。
今はあまりに妖艶で心が疲れてしまうので見るのを止めているけれど。
さぁ雨の音を聞きながら、薔薇色の妄想の旅へ踏み出そうか。
おりしも人気の有るK-POPアイドル 1位に彼が選ばれている。
「帰ったぞう~」
「お帰り~」
慌てて玄関に迎えに出た私に、カバンをポイと渡して靴を脱ぐと乱れた髪をかき上げながらスリッパを履く。
「あぁ~今日も動き過ぎて膝が痛い 後であれ頼むわ」
「うん、わかった。寝る前でいいですか」
「いや、風呂から出たら直ぐに頼むぜ」
「はい、用意しておきましょう」
今日は風呂場から鼻歌が聞こえない・・よほど大変だったようだ。
「おい 背中を流してくれ」
「ちょっと待ってて」
「早くしろ」
「はいはい」
「はい は1度でいい。」
「はい・・・」
風呂から出て裸の上にバスローブをはおり、どっかりとソファーに座った彼の前にひざまずき、痛む膝に特製のニンニクオイルを擦りこむ。
何時見ても何回見ても触っても、逞しい太腿に惚れぼれしてしまう。
上からラップをして幅広の包帯で押さえる。
長い期間熟成させたオイルなので、明日の朝に洗い流せば臭いは残らない。
「サンキュウベイビー」
「もう こんな時だけ優しいんだから」
彼はニヤニヤと照れ笑いをして、立ちあがった私の尻をぽんぽんと叩く。
家で見せる釜山男子の彼の素顔は、妖艶とはほど遠い「漢」の顔。
仕事では出せない「漢」の顔を思いっきり出させて、ストレスを解消してもらうのが
家庭円満の秘訣だと思っている。
でも時々は「今日は貴男の歌を聞いていたわ。やっぱり素敵だわ」と揺さぶりをかける。
「デート中は優しい声で話しかけてくれたのに・・仕方ないから歌で我慢したわ」
「・・・・・・・・」
わかったか 女だって「漢のお守り」は家庭生活でストレス溜まる時も有るんだからね。
時々は優しいJIMINちゃんになってくれないと、家出しちゃうぞ。
彼は表面では気付かないふりをしているが、「ヤバい」と思っているのが分かるので
心の中で「やった」と喜ぶ意地悪い私。
きっと明日はお土産で機嫌取ろうとするわね。
お土産何かなぁ~。
大して気に入らなくても「わぁ 有難う。よく買いに行く時間取れたわね。忙しい中大変だったでしょう」と大喜びするのだ。(本人は行ってないと思うけどね)
それでやっと彼が優しくなってくれるから。
子供の頃から培った舞踏技術の高さと独特の妖艶な歌声から、求められる舞台での姿が本来の釜山男子「漢」の内面から乖離していく。
その事に悩んでいるのが分かるだけに、出来るだけ家では「亭主関白」を通させてあげたいと思うのです。
どんな姿も貴男は素敵よ・・乖離ではなくて自分の身体の一部の表現方法だと気付いて欲しい。