固まっている長女の手から受話器を取り返した旦那。
 
あはは。
 
すみません。
 
詩の暗唱はばっちりなんですけどね。
 
ちょっとまだ心の準備が出来てないみたいなんですよ。
 
1時間後に電話かけ直して頂けますか?
 
そう言って電話を切った後、旦那は長女に言った。
 
先生10時30分頃電話かけ直してくれるって。
 
果たして1時間でどうやって彼女をやる気にさせるの?と目で旦那に助けを求める私。
 
大丈夫、僕に任せて。
 
今ものすごく良いアイディア思い付いたんだ。
 
次電話が鳴ったら絶対自分で出るんだよ。
 
と旦那は長女に言った後、何もなかったかのように部屋に戻って仕事を始めてしまった。
 
えーっ?
 
どういうこと??
 
不安そうな顔をする私をチラッと見て笑みを浮かべた我が家の作戦司令指揮官。
 
この作戦にかなり自信がありそうな様子。
 
つづく。