killlakill350のブログ

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美術館内は火気厳禁。
美術館での飲食は禁止。
万が一備品や作品に何らかの損害を与えた場合は…。

「イヴ!お願い、やめてぇっ!」

わたしはイヴのこと大好きなのに。ただ一緒にここから出たいだけなのに、どうして…!
どうしてその男に着いて行くの?どうしてわたしを…燃やすの?
わたしたち、友達なんだよね。一緒にお菓子食べて、本物のお花を見て…したいこと、一杯一杯あるんだよ。
…なのに。
どうしてわたしを燃やすの。
「あ…い、いや…!」
パレットナイフが音を立てて床に落ちる。わたしは炎から逃れるように…ゆっくり。一歩、また一歩と後ずさる。無駄だと分かっていたけれど、そうすることしかわたしにはできなかったから。
『無駄なのにね』
『だって本当のあなたは…』
『ワイズ・ゲルテナが描いた本当の『メアリー』は…』

『この炎の中。もう燃えちゃったんだから』

熱い…熱いよ…。今までイヴたちと一緒にいたわたしのこの身体が、目の前にある炎の中にいて、実際に燃えちゃってるみたい。
わたしの両眼から大粒の涙が零れる。絵でも涙って流れるんだね、まるで本物の人間みたい。
でもわたしの涙じゃ…偽物の流す涙じゃ、この炎は消せないみたい。わたしの頬を伝って、虚しく地面に落ちるだけだった。
「メアリー…」
うるさい。元はと言えばお前の…ギャリーのせいだ。
イヴがわたしを捨てたのも、わたしが今燃えてるのも、全部全部!ギャリーが悪いんだ!
乾いた笑いを零しながら、わたしは足元に落ちたパレットナイフを拾う。足の先から段々と燃えて、わたしの足は黒炭のようになっていた。
所詮絵から生まれたこの身体は、本物の身体には成り得なかった…ただそれだけのこと。
どうせ外に行けないんだ。ここで燃えて死ぬんだ。だったら…せめて。
せめてお前だけでも…道連れにしてやる!

「死ねぇぇええぇっ!」