はなびらが1枚落ちる


とてもゆっくりと静かに落ちていく


青く透き通る空には少し雲がかかっていた


山々の樹木や草木は鮮やな緑色をつけ、その葉には新たな芽が生まれている


やがて風が吹いた


草木や花が揺れ、花びらがゆらゆらと舞っていく


赤い花....青い花....黄色い花....白い花...


たくさんの花びらが舞い、もはや誰も歩むことの無い道を多彩に染め上げていく


すべてを無かったように


その風は広く遠くまで花びらを運んだ


遠く....遠く.....遠く....


何時しか風が止んだ頃、すべての世界は花びらで一面になった


周りからは誰の声も聞こえない


音も聞こえない


最期にはすべての色さえも消えていった


静かなる世界