SEA | ++ Twelve Moon ++

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いつかまた、あの欠片たちに出会えたら・・・
そんな想いを笑顔の裏に潜ませ生きてきました。

そしてついにその『いつか』は現実のものとなり、あの欠片たちと再会できました。
夢のような時間はあっという間に過ぎて行きました。



『またいつか』・・・ね。

 

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頭も乾かさず、濡れた髪のままタオルを被り、一人会報誌を見ていた。
















『やっぱ大好きやなー…』










馬鹿みたいに独り言でそう呟いてた。











部屋の明かりを消して、煙草をふかしながら目を閉じる。










瞼の裏には、大好きな彼等の姿が映し出される。













『これが記憶なのか…』














また独り言を呟いていた。

















目を閉じて、すーっと浮かんでくる光景は、当たり前に存在するものじゃないんだね。








この目で見て、この肌で触れて、この心で感じて刻まれた、記憶という私の欠片なんだね。








幾つもの欠片が揃って、漸く今に繋がっているんだって事に気づいて…


私は急に胸が苦しくなった。













記憶を失うという事がどういう事か…




とてつもなく大きな不安が、声にならない嗚咽となって、体を震わせた。











大好きな人達と過ごした時間…


その一部を失うという事は、自分の体の一部を失うも同然の事なんだ。







当たり前にあった腕が、寝て起きたら消えてなくなっていた。



自分だったらどうする?










ただただ泣き喚き、周りの人間に縋って、どうにもならない現実に絶望して、未来を悲観するんじゃないかな。





生きる屍となって、惨めな最期を望んでしまうかもしれない。









…笑顔なんて、見せる自信がない。















なぁ…









同情なんかしないよ?







共感もできないかもしれない。










でも、その痛みと苦しみを拭ってあげたい。







こんな辛い思いをしてるのかと思うと、堪らないよ。





一人で泣いてるのかと思うと、胸が張り裂けそうになる。














私は上手に励ましたりなんかできない。




『大丈夫』って、その言葉を囁くのが精一杯。








仮想の痛みに涙を流す事しか、私にはできなかった。


















なぁ…











いつか一緒に、大好きな海を見にいきたいね。