GC405 | プロト・カルチャー

プロト・カルチャー

ROUAGEベストより マクロスからではない

先月買った

ギターアンプGC-405のアウトレット



プロtoカルチャー


2100円しました



前々から何故か欲しかったAMPです

たぶん高校の頃、ギター雑誌で見かけてでしょうか



左上にTube Logicというロゴがあり

トランジスター回路でTube AMPの特性を

出しているという感じです



これのもう一つの特徴は

別売りのスピーカがあり



それをケーブルで繋げば

2段コンボスタックタイプに切り替わるという

Rolandらしい?拡張性を兼ね備えています



さて、このAMPはネットでは隠れた名機と

評されていますが



見つけた時は結構安値で取引されています

中古で出回らない所為なのか…

でもプレミアはついてなさそうで疑問です



さぁ、肝心な音は…


本物の真空管と比較すると

差は歴然なのですが悪くありません



中音域が常にピークであるものの

それをHiFiにしたすっきりした感じ



クリーントーンで弾いてる感じでは

クセの無いストレートな心地良い音です

案外、Kochのクリーンに近いのかも(言い過ぎか…)



LEADチャンネルにおいては

それっぽいが住宅事情の為

音量は出せないからかやや安物感がありました



なので昼間、ある程度大きい音量で

弾いてみるとびっくり!!



結構、太い歪みでソリッドならではの

締まったハイゲインが出せます



真空管のようでいてソリッドのような中間の感じ

AKAIのO-Shredを太くした感じです



さらには粘りもあってフロントでの音もイイ

初めて、フロントって甘いんだと知りました

これは収穫です、ブルースを弾いても合います



クランチはどちらかといえば不向きかもしれません

設定を目盛りを3~4にしないとダメです

(目盛り幅は1~12になります)



それ以上にするとハイゲインになり

それ以下にするとクリーンと同様

もしくはしょぼくなります



まぁクランチ自体も色気があって

フロントでブルージーなソロを決めれば

かなり様になります


それとオプションのスピーカーを接続して

ある程度の音量で弾けば

また違う評価になりそうです



ただ、いまいちイコライザーの効きが

良くないような気がします



つまみをいろいろ弄ってみても

そこらのソリッドステートに比べ

音作りがしにくいです



さすがにパラメーターを0にすれば

変わりますが(というか酷くなる)



味付け程度の効き具合になります

もうすでにトーンが決まっている感じですね



これは元々の仕様なのか

JUNKなのかは謎です



ただこの手のAMPで心配なのは

エフェクターの効き具合です



SadsのKAZさんがケトナーを使用するのも

エフェクターのノリがいいからです



でも、流石Roland

エフェクターのノリもいいです



TS-9を王道的ブースターとして使ったら

これまた、イイ!!

初めてコレがブースターなんだと知りました



いままでは相性が悪かったのか

ノイズが酷くなるだけでしたが、これは素晴らしいです



ノイズといえば不満な点として

せっかくのソリッドなんだから

ノイズも再現しなくてもと思った



TREBLEとPRESENCEを上げると

ノイズが格段に上がります



TREBLEはいいけどPRE~は

上げとかないとLEAD時の歪みに

艶やベルト-ンが無くなります



ドライな歪みが好きな人は

あんまりカンケーありませんが



後はエフェクターのSEND・RETURN

切替FootSWの端子がついているのが

Marshallを意識してるのでしょうか





ものすごく長く書きましたが

いやこれだけ書けるからこそ

やはりこれは名機だと思います



でも、なぜ姿を消したのか?

不可解で仕方がない…


当時の雑誌を読み返し

よくよく思い返してみると

コレが発売された時代というのは



デジタル機器が発展を遂げる段階で

安価で多機能のマルチエフェクターが

台頭してきた時期でした



音楽シーンもV-ROCK全盛で

トリッキーかつ個性的な妖艶サウンドが

売りであり、もてはやされていた



MAXONが出したアンシュミマルチなんぞは

まったく認知されない時代の流れで



こうゆう真空管を意識したものは

売れなかったのでしょう

YAMAHAのDG-STOMPシリーズがいい例です



Rolandもその流れに従い

デジタル技術を詰め込んだ

CUBEを開発・発売



LUNA SEA全盛期のプチバンドブームで

ギターメーカーもここぞとばかりに

安価な中国製を大量に投入



シルバーギターやアクリルギター等

近未来的なギターが幅を利かし



FenderやGibsonを除いては

トランディショナルなギターは排他され

斬新なデザインが売れた



だが、デジタル市場がある程度落ち着き

伸び悩みが出始めた頃



Line6がデジタルモデリングを

世に発表し始めた


コレを機にアナログが見直され

アナログ機器にプレミアがつき始め

(とはいえOD-1は元から2万もした)



ジャパンヴィンテージがちらほら

人気が出始めて



エフェクターは空前のTSブーム

現在はFUZZブームと

世間は昔のアナログな音を求め



デジタル回路でどこまで

アナログに近づけるかというのが

今にあたる…



こう歴史を紐解いていくと

もし今このGC405が発売されれば

バカ売れしただろうにと思われる



GrecoのGVA Custamと

ライバル関係になれたかも…



でもRolandは復刻しないだろうな



とはまぁ、この不遇の名機

Fenderが壊れた場合

今後はメインアンプに…

いやすぐに切替えようかな~と

思わせるくらいの素晴らしいアンプでした



評価:★★★★半月