お前は今までめくったページの数を         覚えているのか? -2ページ目

オイディプス症候群

オイディプス症候群〈上〉 (光文社文庫)/笠井 潔

オイディプス症候群〈下〉 (光文社文庫)/笠井 潔

笠井潔のシリーズ物のミステリ小説



嵐の孤島いわゆる閉鎖空間、すなわち皆さんすっかりお馴染みの殺人現場

その島の館で招待客たちが繰り広げる事件


このシリーズの中でホームズ役になってる矢吹駆は

事件に自分から飛び込んでいくけど事件が終わるまでは手を出さずに

独特の哲学的推理で事件を解決する・・・ということらしいです


下巻の驚くべき展開の速さ(上巻と比べて)が感じられるのは

上巻のほうにはいろいろと伏線やヒントがつまってるからなのかな

主人公や招待客の繰り広げる哲学的談義や

物語の舞台であるギリシャはクレタ島の歴史的、神話的な解説も

一聞するとどうでもいいよこんなもん早く犯人教えろ

と思えるかもしれないけどここにも事件の結末に関する情報が

つまっている・・・んだよね

その点ギリシャ神話とかエーゲ文明クレタ文明ミノス文明に関する

予備知識が必要、あるいはあると読みやすいかもしれない

まあ最低限、自分の17才の知識を基準とすると

ミノタウロス ・・・クノッソス宮殿の迷宮に潜む牛頭

トロイア戦争 ・・・ブラピがかっこいい某映画でウイルスじゃくてトロイの木馬が出てくるアレ

ぐらいのことは知ってると思うんだけど、どうかな


オイディプス症候群・・・病気かなんかだろうな、と思わせぶりなタイトル

この病気がどう事件にかかわってくるのか

それへの興味という名の期待を裏切らない結末だった

矢吹駆シリーズ、今後ぜひまた手にとってみたい

けど本屋には笠井潔の本これしかなかったわ

アマゾンでぽちっとくか


ちなみにこれも某長門さんブックの中の一冊

下巻末の書評にはその事に関する言及があって吹いたw

ロリータ


ロリータ (新潮文庫)/ウラジーミル ナボコフ




ロリコンの話

主人公ハンバート・ハンバートは

いちいちかっこいいロリコンなのでどこか憎めない

むしろ少女ロリータのほうにイライラさせられるのが、

特に変わった嗜好を持たない健全な人の感じ方かと思われる


ハンバートは過去(少年期)における恋人との死別に縛られて

10歳くらいの少女、彼曰くニンフェット達のことを

考えずにはいられない

死別した恋人の面影を

少女ドローレス・ヘイズ(愛称ロリータ)に見出して

異性感だけでなく人生までも狂っていくみたいな話

どっかで聞いたようなあらすじができたな、

と思ったら

「こころ」の先生 と似てるような気がするんだ・・・


ハンバートが拘留地で書いた告白記という設定なので

先生の遺書みたいに1人称形式をとっといて

ところどころでジョークとか

小言のようなことが書かれていておもしろい

この本だけに限らないけど(ハリー・ポッターなど

英文の言葉遊び的なジョークを訳すのには一工夫されてるね

ただ予備知識の必要なジョークも多いので

脚注見てもいまいちクエスチョンマーク。なところもありますけど


風変わりな恋愛小説として読んでも

ジョークのたくさんつまった滑稽本として読んでも

楽しめる一冊となっております


また「こころ」と対比して読みたくなってきた

でもハンバートは過去よりも現在進行形のロリータの存在によって

狂わされてるのか。

元を正せば過去と言えなくもないけど。


こころ

こころ (岩波文庫)/夏目 漱石

物語の第3部にあたる「先生の遺書」は現代文の授業で途中まで既に読んでいて

続き及び1部、2部が気になったので読んでみました


もちろんこれに限ったことではないんだけど、

せっかくいい小説なんだから

授業では最初から最後まで内容を取り扱わないにしても

教科書に全部載せてくれればいいのにね

まあ無理なのはわかるけど、

真面目に授業に取り組むなり読んでみるなりしてる人にとっては

生殺し感が残るんじゃないかと思われるよね

いちおうあらすじだけは書いてあるし

本当に興味ある人は実物を読むだろうから

問題ないと言われればそれまでのことではある・・・けど


無気力に生きてる、つらーい過去を背負った、先生と呼ばれる人の話

他人を疑って疑って疑って生きた挙句自分も傷ついて立ち直れなくなっちゃった

そして突然自殺の決意をする先生


明治の精神に殉死するとか言われても

ばりばり現代っ子な17歳にはどういう精神なのか

はっきりしたイメージがつかめないけど

自分以外に誰も身寄りのない妻も、

自分の理解者になりえるかもしれない私をも残して

死ぬ決意をしたってことは、明治の終わりってのは先生にとっての何なんだろうね

ただ死ぬのにいまさら何かしら正統っぽい理由が欲しかったわけでもないだろうし

これだけは解せない


過去に囚われて不安に苛まれる「先生」は書物に心をうづめようとした

自分もそんなつもりで本読んでまたまじめにかいてこーしてるのかもしれない

と思うと感慨深かった


画像のせたいしアフィリエイト貼ってますが

夏目漱石の本は確かぐぐれば青空文庫のサイトでただで読めます

それでも本で読みたい酔狂?な方は

300円ちょっとだしポチってみてください

これは岩波だけど集英社出版のほうが漢字とか送り仮名が

明治風から読みやすくなってるはずだから

ただ読むだけならそっちのほうがお勧め

だけど小畑健の表紙絵に違和感を感じずにはいられなかったから

こっちを貼ってみました


ちょっと短いけどとりあえずここまで

初めてのアメブロを前にパソコンが緊張してるためか

編集画面めちゃめちゃ重いんですけど・・・