4月27日

 

乳がん手術から10日目の朝。

 

 

T先生がカーテンから顔だけ出して、

 

「今朝の排液の量はどうでした?」

 

と、私に聞いた。

 

 

47ccと伝えると、

 

「いいですね〜♪」

 

と言って去っていった。

 

 

...。

 

今朝の回診はそれだけ...?

 

 

 

 

 

何がいいんだか良く分からぬまま日中を過ごす。

 

 

 

そしてその日の夕方、再びT先生が凄い勢いで現れたかと思うと、

 

 

「そろそろ退屈でしょ!?」

 

「退院しますか!」

 

 

と、いきなりの退院を告げられました!

 

 

 

 

ビックリです!

 

退屈だから退院とか聞いた事ないし、ちょっと何言ってるか分からない。

 

 

 

ドレーンに関しては、乳腺外科のO先生が管理者で、抜く決定権もO先生にあるものだと思ってました!

 

と言うのも、看護師さん達が、「朝早いO先生が来る前に排液量の確認をしておかないとー!」と言って、

 

毎朝6時に排液回収に来てましたから。

 

 

だからてっきり、O先生に言われるものだと思っていました。

 

 

こんなんじゃなくて、もっと落ち着いた感じで...(´-ω-`)

 

 

 

 

まだにわかには信じがたいので、

 

「暇つぶしは得意ですけど...。」

 

「退院するかどうかって、T先生に決定権があるんですか?」

 

と、確認してみる。

 

 

すると、

 

「そう!」

 

とT先生は答え、続けて、

 

「ドレーンの長期留置で逆行性感染のリスクの方が心配になってきました!」

 

「要は、ドレーンの管からバイ菌が入って感染症を引き起こす事ね!」

 

「ドレーン抜いた後に排液が溜まったとしても、注射で抜いた方がリスクが少ない!」

 

 

 

 

「で、明日ドレーンを抜いて明後日、4/29退院!」

 

「明後日は旦那さん迎えに来れます?」

 

 

「大丈夫です。」

 

 

「じゃぁ、明後日退院で大丈夫だね!そうしよう!」

 

 

 

 

 

まぁ何はともあれ、やっと家に帰れるみたいです( ^ω^ )

 

 

 

 

 

 

「それもそうだけど、」

 

 

まだ何かあった!?

 

 

 

「旦那さん、凄く良くできた人ですよねー!」

 

「理想の旦那さんですよ!」

 

 

 

「あなたよく変なこと言うじゃないですか〜!」

 

 

!?

 

 

「あなたの言う事を黙って聞いて、言った事をを決して否定しない。」

 

「医療従事者的理想の人間性ですよ!」

 

「ホント感心します!素晴らしい!」

 

 

と、いつも診察に付き添ってくれる夫を何故か絶賛するT先生。

 

 

何故それをこのタイミングで話し始めたのかは分かりませんが、

 

夫を褒めてくれて嬉しい♪

 

 

 

 

ただ...。

 

凄く良くできた人は言い過ぎだ...(´-ω-`)

 

 

 

 

雑談は好きだから楽しかった♪

 

 

 

 

その後、傷などを診てもらい、

 

「傷も形も綺麗になるよ!」

 

と、優しく元気になれる言葉をかけてもらいました。

 

嬉しい♪

 

先生に言ってもらえると安心する照れ

 

 

 

 

 

そして、T先生が一方的に喋り倒して去っていった後、

 

病室に一人になってから、

 

ジワリジワリ...。

 

 

「あなたよく変な事を言う...」の言葉に妙な違和感。

 

 

なんか...酷くない?