私の日本の故郷(関西の内陸)は産業が盛んで、職にあぶれたら故郷を離れなくとも、職業替えという選択をしなくとも、生きていける、そのような恵まれた土地だった。だから、旦那の兄弟姉妹の連れ合いが、職にあぶれて、釜山へちょっと行ってくると言い残して、半年~2年以上も家に帰らないということは寝耳に水で、どんな貧しい地域の話かと思うほどである。遠洋漁業なんて、軍隊も警察も守ってくれない大海原だし、気象の影響モロ受けるし、雑魚寝で、体を洗う真水や飲み水も制限され、魚以外の食事で新鮮なものは口にできないだろうし、医者にもかかれないし、運動もできないし、ちょっとしたトラブルでもあれば気性の荒い人間に海に投げ捨てられることだってあるだろうし、遠洋漁業にまつわる背筋が凍るような話もあるしね。
※ショッキングな表現があるので、自信のない方は深夜に閲覧はお勧めしません。飛ばしてね(この引用の部分はあくまで都市伝説です。遠洋漁業の経験は行って来た本人も話したがらない)⇒http://kowabananoyakata.main.jp/kowaihanashi/kowaihanashi-1/level-1-53/ennyougyogyousennkaramodottekitabokunotomodati1/

 

先日旦那の妹の連れ合い(義弟40代中盤)が、旦那の兄弟姉妹団体カカオトーク(ラインみたいなもの)部屋で「失踪じゃないけど、カカオだけ会話が可能で、電話アンテナがない所で仕事している。首になったのか自分から辞職したのか、無職のままで一ヶ月ほど家にいたけど急に釜山へ行くと言い残して、いなくなってしまった。遠洋漁業の船に乗ったらしい」と、騒ぎになった。
 

まだ中高生の子供三人もいるし、義妹が住んでるのはソウルだから、数年前から地方公務員を務めている義妹の給料だけでは、かなりきついはず。その義妹が元々地方公務員を始めたきっかけも、連れ合いが職場を数年おきに辞めて変わることから不安でしょうがなく、専業主婦をやめて地方公務員に独学の末合格し、綱渡り的に子育てと両立させている。
 

義弟は工業高校卒業程度の技術は持ってるから、別に漁船なんか乗らなくてもソウル近郊なら2つ仕事を掛け持ちしたとしても、いくら韓国でも探せば合うものはあるはず。だから、旦那が私にも一言カカオトークで戻ってくるように文字を送れという。電話はアンテナがないので通じない。でもワイファイは船に搭載しているようで、カカオトークで「今本当に、海の上なの? 陸地で仕事できないの? 心配しています。何か我々に手伝えることある?」と送ったら、「6ヶ月は陸地に帰らない。暇ができたらカカオで文字送ります」とのこと。

旦那の姉妹の連れ合いが遠洋漁業に出るのは実は、これが始めてではない。旦那の姉の連れ合いも、事業を始めては潰れること3回、2年間遠洋漁業に旅立って、無事帰って来て、今は知人の仕事を手伝っているらしい。旦那の姉が通う工場での収入が主な収入源である。借金は全て返済している訳でなく、姉の連れ合いは形上離婚して(同居しているが調査が入ることはない)姉の財産を奪われる被害を失くすように配慮している。日本の場合、家計は妻が管理している場合が多いと聞くが、韓国の場合は聞いてみると、夫婦がそれぞれに管理していることが多い。不動産も、旦那名義だけなく、妻名義になっていることもしばしば。妻が目を光らせて、いつ何時、自分の財産が脅かされないよう、細心の注意を払っているようである。

私が住む団地のお向かいさんとも親しくしているが、これまた旦那が事業に失敗してしまった。今までから旦那が仕事をしてもすぐ辞めてしまうので、借金が膨らみ2000万円くらいになるという。奥さんは生きた心地がせず、創価学会に入信して、仲間に励まされながらも自分のへそくりまで借金返済に充て、最近では旦那が昼間は工場で働き、夜はチキンの配達をして、2つの仕事を掛け持ちして、月30万円は稼いでくれるようになった、池田教祖のお陰だと涙ながらに話していた。

旦那の伯母さんも創価の熱心な信徒で、廃品回収の屑屋から財を成して、今はいくつか建物オーナーになれたといつも熱く語られる。

創価にはここから先も興味もないし、外来宗教が日本で政治活動しているだけで不快だから、本旨でないことは強調したい。
何が一番言いたいのかというと、統一教会で嫁いだ日本人妻だけでなく、韓国人同士でも危機に直面しながら家庭を営んでる、ということ。
同じ民族同士でもこれだけ危なっかしく、我に返れば涙をポロポロ流しながら辛うじて夫婦の縁を切らないで繋がっている、と告白される。

親戚やご近所の話を聞いてると、私はまだ恵まれている方かも、と思う。
旦那の健康と、勤勉さ、この当たり前のような日常に感謝したい。