誰もが知っている有名な物語、西遊記。
と思ったら、うちの13歳の次女は
「あぁ、吉本新喜劇でやってた話?」
という認識でしかなかった
教えてあげなかった私のせいだけど、ちょっとショック・・・
今まで沢山の作品が映画やドラマでも作られてきましたが
最近の西遊記ってどんな感じだろう?と
何気な〜く観てみたこの映画。
途中から観たにもかかわらず、チャンネルを合わせてから、吸い込まれるように目が離せなくなってしまいました
『西遊記 孫悟空VS白骨夫人』2016 中国
白骨夫人って・・・
まず第一に、最近のVFXっていうんですか、視覚効果技術のクオリティが高いです
香港映画なのに、という考えはいまどき間違いですね。
ハリーポッターと、ハムナプトラと、ロードオブザリング、アリスインワンダーランドを合わせたような映像で
コンピューターを使ったデジタルな異世界が、とにかく素晴らしいです
第二に、俳優さんが素晴らしいです
孫悟空役のアーロン・クォック
三蔵法師役のウィリアム・フォン
この二人は、すっごくイイ
まぁ私が知らなかっただけで、人気のある方なんでしょう
そして白骨夫人役のコン・リーは、妖艶で物憂げです。
猪八戒はイメージそのままだったけど、沙悟浄は全然違ってたのも驚き
まるでランプの魔神みたい
確か河童のはずよね?
岸部四郎・・・・
アクション監督はサモ・ハンで、香港映画お得意のワイヤーアクションもフルに発揮されています。
でもやっぱり、一番良かったのはストーリーなんです
上に挙げたような西洋の物語も、私は好きなんですが
仏教絡みの話の方が、自分の心にしっくりくる事が分かりました。
以下、少々ネタバレになってしまいますが…
白骨夫人という妖怪は、永遠の命を欲しがりますが
その理由は、転生したくないからなんです。
転生して、くだらない人間を再びやり直すなんてしたくない。
なんだかそういう所が、妙に納得できて
彼女は前世に、周囲からいわれのない誹謗を受け迫害された、悲しい過去があったんですが
人間なんて非情で、無慈悲で、傲慢な生き物だと、人間を恨んでいたんです。
そして三蔵法師は、彼女の哀れな魂を何とか救おうと試みる・・・
他にも
三蔵法師は、孫悟空に出逢うために9回も転生して、やっと良いタイミングで出逢ったんです。
そして真の師弟になる為に、孫悟空に試練が訪れる…
そういう所もまた、妙に納得できるんです。
西遊記って、小さい頃から本で読んだりテレビで見たりして、よく知ってるつもりだったけど
単なる妖怪退治の物語ではなく、長く愛されるだけあって
実は人生について考えさせられるんですよね。
「花果山」とか「如意棒」とかのワードもすごく懐かしくて
もう一度、この物語を読み返したくなりました
予告編↓