ある日の出来事
上の階にあるお店に行こうとエスカレーターに乗ろうとしたら、反対側の下りエスカレーターから、ガシャン!ガラガラガラと大きな音を立てて、何かが落ちてきた
見たら、おじいさんが荷物を盛大に落としてしまったらしい。
まだ、エスカレーターに乗っていなかった私は、おじいさんが落とした物を拾おうと下りエスカレーターの降り口に移動した。
上から転がってきたのは、栄養ドリンクの瓶だった。
何本も瓶がゆっくり降りてきて、一番下でゴロゴロと回っていた。
3箱あるうちの1箱から、瓶が飛び出していた!
それを拾っていたら、上から警備のおじさんが「大丈夫ですか!怪我はありませんか!」と降りてきた。
大きなレジ袋に3箱入っていたみたいで、警備員さんは「これを使ってください」とレジ袋を2袋を持ってきてくれた。
その間、落とした張本人の存在感は全くなかった。
幸いおじいさんに怪我もなく、瓶も割れていなかったので、箱に戻し、3つのレジ袋にそれぞれ1箱ずつ入れて、おじいさんに手渡した。
「大丈夫ですか、おうちはどこですか?遠いですか?」と聞いたら、大丈夫、家は遠いと返ってきた。
内心、遠いとはどの辺りだろうと思ったけど、大丈夫と言うので、お気をつけてと見送ったのだけど、
おじいさんの歩く後ろ姿を見たら、不安しかなくて、あとを追いかけて、「大丈夫ですか、家は何丁目ですか?」と聞いたら、◯丁目だと言う。
家がどの辺りかわからないけど、歩いて往復20分以上はかかる。
どうしよう。これから買い物したいし。送ろうか迷ってしまい、またしても、お気をつけてと見送った
そのおじいさんの後ろ姿を見送っていたけど、やはり気になって、家まで送ることにした。
つづく