2023年2月15日 長和町学者村の本日は、良く冷えている一日です。最高気温がプラスにならない感じです。
さて、本日はオーディオの話。
今や完全にビンテージと化したONKYOのFR-V77。
入庫状態は、CDが不動という状態。
ですが、かなりお宝機の感触が・・・・。
所謂ワンオーナー機体。
2000年購入の保証書が添付されていました。
今や、FR-V77は完全体を入手するのは本当に難しくなりました。
ONKYOのミニコンポの人気のシリーズのFR。
それ以前は、インテックシリーズがフラッグシップでしたが、扱いやすさと音質のバランスがいいFRシリーズは、この後約17年に及んで後継機が続いていきます。
そのFRシリーズの最初の上位機種のV77。
直感的な操作のしやすさと、ONKYOらしい『ドンシャリ』サウンドが楽しめる名機です。
という事で、早速ご開帳と・・・。
さほどほこりも積もっておらず、外装も傷が少ないいい機体です。大事に使っていたんでしょうね。
久しぶりに´腕が鳴る’感じです。
これはユニットの裏側。
矢印の部分に、バージンの証である『メーカートラップ』があります。ですので、多分、新品からばらされた感じはないですね。
メンテをする際には、結構気にしている部分です。
早速、全ての基板とユニットを外しました。
この機種は、メイドインジャパンです。FRのGXタイプからマレーシアに製造を移しますが、日本製の機体は簡単プラモデルではないので、少々神経を使います。
CDユニットを外した状態。
それなりにほこりはありますが、ひどい機体となると底盤にかなりの錆があるものもあります。
一度、トランスも取り払い綺麗にします。
塗りなおしをしないで、ここまで綺麗になるV77も珍しいです。
トランスを外したついでに、電源リレーとサウンドリレーをメンテナンスします。
ブロックコンデンサーの下の水色の四角いのが、サウンドリレー。
入庫チェックで音は問題ありませんでしたが、いかんせん四半世紀経っている機体ですので、在庫のサウンドリレーと交換です。
でっかいトランスの後ろ側の下の黒い四角いの。
こやつが、スイッチを入れた時に『カチッ』と入るリレー。
これはばらせそうなので、ばらしてメンテ。
それなりにカーボン汚れがあります。これを綺麗にして再度組付けます。
お次は、CDユニット。
モーターもユニットのエレベーションも問題なさそうなので、ベルトとレンズを新品交換します。
でもって、最大の難関MDユニット。
何が難関かというと、ぶっ壊すと替えの部品が殆どないのです。
ドナー機体を探そうにも、殆どMDは動かないので壊したら殆どおじゃんでございます。
幸いにも、使用頻度の少ないユニットです。
内部のクリーニングと各部の注油を行います。
これが一番疲れた・・・・。
このあと、リア端子などを磨いて組付けと。。。
なかりの美人ちゃんになりました。
ボリュームもメンテ。音の出るリレー、ボリュームと綺麗になったのでいい音が戻ってきそうです。
でもって、スピーカーです。
内部の朽ちた反響止めの吸音材を新品の吸音材に変えました。
このスピーカーは、あまりびっちり吸音材を入れると低音がなくなってしまうので、箱鳴り防止程度にします。
ウーファーは若干硬さが気になったので、軟化剤を処理しておきました。エンクロは蜜蠟仕上げです。
という事で、ジャーン!
出来ました!!
このV77は、私がオーディオをいじるきっかけになった機種なので、思い入れもひとしおです。
当時は、全く歯が立たずベルトを変えることすらできませんでした。
あれから200台近くの修行を重ね、ようやくV77もしっかり治せるようになったのが、一番の収穫かもしれないです。
ハイレゾや、ピュアサウンドなどどいう言葉とは無縁かもしれません。
しかし、ミニコンポの真髄だと思う機種です。
ONKYOのドンシャリサウンドの基本がしっかり再現できています。四半世紀前の機種ですが、光端子の入力、出力もあり利便性は差ほど引けを感じません。
今回は、かなり気合を入れ手を入れましたので出来もいいです。
出来るだけオリジナルセットで、出してみようと思います。
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