ホークス前線異常ナシ66〜たとえ血は繋がらなくても 


〜登場人物〜 

 ホークス(cv:中村悠一)



斜見恵都/ケイト(cv:悠木 碧)  



斜見 慧/サトシ 


 サトシがいなくなったと連絡があり私はホークスの元へ急いだ。ホークスの姿を見つけ駆け寄る。

 「ホークス!!」
 「ケイト!!悪い、俺が目を離したばかりに」

 その時、私の携帯か鳴った。それはLINEのメッセージだった。

 「クラスメイトとカラオケボックスにいる。ごめん、姉ちゃん」

 サトシの無事を知って安堵した。

 「どうした?サトシくんはどこにいる?」
 「カラオケボックスだって」
 「そっか・・・木を隠すなら森の中だな」

 そういえば、ホークスと初めて会ったときも2人でカラオケボックスにいたっけ。 

「なんで誰にも言わずに行くのよ!?心配したんだからね!!」 

「だからごめんって。今から戻る」「お父さんとお母さんにも連絡したからね!!いいから帰ってきな!!」

 既読はついたものの返信はなかった。「サトシくんはなんだって?」 
「ごめん、だって。ちょっと言い方キツかったかな?」 
「あまり叱らないでやってくれ。多感な時期なんだ。サトシくんだって色々悩んでるんだよ」

 そうだよね。両親呼んだのはやりすぎだったかな?両親と合流したあとしばらくしてサトシが来た。

 「サトシ、ごめんね。サトシの気持ちも知らないで」
 「おれが悪かった。姉ちゃん、ホークスさん、ごめんなさい」 
「サトシくんを放っておいた俺も悪かったよ。ごめんな」 

「家出なんてあと5年早い!!」
 「その言葉、そっくりそのままお返しするわよ」 

と、ママが。 

「ケイトは産まれて5年で家出したからね」 
「その話は蒸し返さないでよ。ねぇ、サトシは何が不満だったの?下が産まれて構ってくれなくなったから?」
 ママは妹の心音(ここね)を抱いている。

 「あれか、弟が欲しかったのか!?ごめんね〜、妹で。ママ、すぐ弟産んで!!hurry up(急いで)!!」

 「お米炊き忘れたからすぐデリバリーしてみたいな軽い感覚で言わないで・・・」

 少し黙って、とパパが制した。「慧、出ていくときは一言言ってからにしなさい」 
パパの言葉は効いたみたいで
 「・・・ごめんなさい」パパはしゃがんで子供の目線になる。
 「寂しかったのはわかるよ。ママがなくなってすぐ環境が変わって。目まぐるしくて対応できないよな」 

 「姉ちゃんとは仲良いけど、母さんとはどう接していいかわからないよ。だって」

 「慧くん・・・」 
「サトシ・・・」

 「ぼくのお母さんは・・・あのお母さんだけだから・・・」 

 涙ぐむサトシをパパが抱きしめる「ごめんな・・・寂しい思いさせたよな」 

「父さん・・・ぼくも・・・家族になりたい。お母さんとお姉ちゃんと心音の」

 パパとサトシの元にママが駆けつける。 
 「ごめんね、わかってあげられなくて。慧くん、私たちの家族になりましょう」
 私はホークスのそばを離れ家族の元へ駆け寄る。

 「これからもいっぱい構ってあげる」「それは遠慮して」 
「サトシったら、照れちゃって」 

家族の間に穏やかな時間が流れる。ホークスはそんな私たちを温かく見守ってる。ママに抱かれてた心音があーうーと言葉にならない声で

 「に〜ぃ、にぃに、にぃに〜」 

 サトシに手を伸ばす。もみじのような小さな手を握り返す。 
「そっか、おれは心音の兄ちゃんか」「みんなで帰りましょうか」
 「めでたし、めでたしだね♪あっ、私はホークスと」 

 コンビニで菊乃さんを置いてきたのを忘れてた。ホークスが 

 「菊乃は俺が迎えに行く。ケイトは家に帰ってろ」
 「でも・・・」

 サトシがいなくなったのは菊乃さんのせいかもしれないと思うと

 「(小声)それについては俺が話をつけるから。心配するな」 

 耳元でささやいた。私はうんとうなずき家族の元へ駆け寄った。

 「本当にアイツが仕組んだことだったら俺は許さない・・・」 

 ホークスは静かな闘志を燃やしていた。

 〜67話へ続く〜
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