仮説をつれづれてしまいました。。。

●Microsoftがインターネット直販を開始、日本でも計画中

『Life is random』
by:Robert Scoble

米Microsoftは14日、Microsoft製品専門のインターネットショッピングサイト「Microsoft Store」をオープンした。Microsoft Storeは米国だけでなく、英国、ドイツ、韓国でも同時にオープンしている。
Microsoft Storeでは、WindowsやOfficeといった主要ソフトウェア製品だけでなく、XBoxのソフトや本体のほか、マウス、キーボード、Webカメラなどのハードウエアも販売する。特にソフトウェアに関しては、WindowsやOfficeを含めてダウンロード版とパッケージ版の双方で販売する。

記事引用元:internet Watch
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/11/17/21545.html

景気変動に対応して、既存小売チャネルからコスト効率を
考慮しMSが直接(ユーザー情報などを)管理しやすい、Web
サービスへリソースを徐々に転換していこう、という
施策なのでしょうかね。

各大手小売店が下方修正の中、従来通り活用していくには
メリットが感じにくいといった所でしょうか。

tcでも記載されておりましたが、意外に地味なローンチは
小売店を刺激させないようにも思えますし
(配慮していく施策はあるようですが。。)

ebay Amazon等のような元々Webでビジネスを展開していた
レイヤーと違って、今まで支払っていた中間マージンを削る訳
ですから、中長期的に考えると結構な収益マシンになる
可能性を秘めている気がします。。。

例えば、このサービスのメリットを一般的なメディアモデルと
比べて考えてみると、お金を運んでくれるまでのさっくとした
プロセスとして↓

●Webサービスをローンチする
●ユーザー基盤(ユニークユーザー数)を確保する
●広告モデルで収益を確保する


というフローが基本かと思うのですが
(おおざっぱ過ぎてすみません・・・)上記モデルのケースですと
決済をおこなう第三者(広告主)の経済状況が介入し提供者側へ
キャッシュが支払われる可能性が、不安定だったかと思うのですが
今回のMicrosoft Storeの場合↓

●ユーザーが支払を完了(売上が発生)
●サービスを利用可(プログラム稼働=支出が計上される)

※MSブランドの為、リーチさせる販促費は割安と想定。


という(こちらもおおざっぱですみません・・・)顧客の社内事情に
左右されない、確実にキャッシュを確保するスキームという事で
より堅実性のある収益マシンと感じました。
(一つのプロダクトをダウンロードして生じた売り上げよりも
配信コストがリーズナブルといった所でしょうか。)

MSらしく、採算性が相当高めでしょうかね。
(xboxとの親和性が特に良さげ。)

ちなみにこれって、正直他のWeb系大手には対応
出来ないですよね。

初めから事業基盤がブラウザベースで展開しているプレーヤーは
自社プロダクトをユーザーのPCに、ダウンロードさせている訳では
無いですし、中・長期的に考えるとこのWebサービスって

◎MS制品のPCベースのインストール数(10億前後を想定)
    ll
対象ユーザー数


という既存インストール数を置き換える戦略、とも解釈出来る
訳ですから、実質競合が無い(少ない)に等しい状況なので
スムーズに誘導が可能かと。

(Adobe社が存在していますが、ユーザー基盤がニッチなので割合)

当面のフェーズとしては、中小・ベンチャー・SOHOドメインの
市場を奪いに行く形でしょうかね。

一度無料広告モデルを構築したら、中々クローズドな課金戦略は
打ちにくかったり、ユーザー離れを引き起こしてしまったりも
するのですが、元々店舗で販売されているパッケージモデルを
従量課金ベースでWebサービス化するのは、今っぽいように
感じたりもします。

只この展開だと、サーバーのパフォーマンスがキーファクター
だったりもするので、今回のような自社サーバーを保有している
MSや、購買力のあるSlerのような資本力のある大企業の方が
結局はアドバンテージがあるような気がします・・・。

因みにこのサービスの分かりやすい競合ってamazonかと
思うのですが、書籍販売が中核事業の企業と去年リリースされた
Azureの戦略を遂行するMSだと、既存事業から乗り換えるのは
中々容易な事では無いと思うんですよね。

googleにも同等の事が言えますが、支配的な立場にいる
事業者は総じてストラテジックなマーケティングセンスに
長けているんだな、と痛感しました。

下記本も発売されたので、ちょっと購読してみようかと思います。
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ではでは。