孔子学院、早大学院にも設置。政府は「動向注視」
孔子学院は、中国語教育や中国文化の普及を目的とした機関ですが、中国政府の政治宣伝に使われているとの懸念があります。
政府答弁書
政府は3月8日の閣議決定で、この孔子学院が早稲田大学高等学院（東京都練馬区）にも設置されていることを明らかにしました。これは、昨年5月と6月の答弁書で、早稲田大学や立命館大学など国内13大学に設置されていると説明していた内容に追加されたものです。
政府の対応
政府は、孔子学院について、
- 各学校法人に運営に関する情報の公開を働きかけ
- 動向を注視していく
と表明しました。
懸念される点
孔子学院は、中国政府の教育部と国家漢語国際推广领导小组办公室が共同で運営しています。そのため、中国政府の影響を受けやすく、政治的な内容の教育が行われる可能性があります。
欧米諸国の動き
欧米諸国では、孔子学院が中国政府の政治宣伝に使われているとの懸念から、閉鎖の動きが出ています。スウェーデンでは2015年、米国では2020年に、それぞれ全ての孔子学院が閉鎖されました。
今後の見通し
政府は今後、孔子学院の運営状況を調査し、必要に応じて対応を検討していくものと思われます。
参考資料
- 早大学院に「孔子学院と同様の機関設置」 政府が答弁書を決定 - au Webポータル: https://article.auone.jp/detail/1/2/3/221_3_r_20240308_1709876252059473
追加情報
- 2023年12月、米国連邦捜査局（FBI）は、孔子学院が中国政府のスパイ活動拠点になっている可能性があると警告しました。
- 2024年3月、オーストラリア政府は、孔子学院の運営に関する新たなガイドラインを発表しました。このガイドラインでは、孔子学院に対して、政治的な活動や情報収集活動を行わないことなどを求めています。
関連
- スウェーデンでは、孔子学院が中国政府の批判を封じ込めていたとの指摘がありました。
- 米国では、孔子学院が中国政府のスパイ活動拠点として利用されていた疑いがあります。