子どもに育てられ
保護者に鍛えていただいた
教師生活でしたが…
30代の頃
保護者の方に言われたことがあります
「子どものいない先生は
一人前の教師だとは認めません」
もちろん
不満に思うことがあって
そう仰ったわけなので
私の不徳の致すところなのですが
独身の人
子どもを持てなかった人
子どもを持たないことを選んだ人などは
ずっと
一人前になれないのでしょうか
「教師の一人前」を
どう捉えるのかにも依りますが
親となり、
親の気持ちが分かるようになれば
一人前ということなのでしょうか
それとも
子どもに本当の意味で
愛情を持って接することなどできやしない
教育には親特有の愛情が必要
…ということなのでしょうかね
その人の人生は
その人しか体験できないから
そもそも
他者を「理解する」ことは難しいと思うので
親御さんの気持ちを
想像する、察するだけじゃダメなのですかね…
親目線とは違う
愛情を向けることはできないんですかね…
子どもに接する仕事に就きたければ
親になるしかないんですかね…
教師の良し悪しは
子どもがいるかどうかで決まるのかしら…?
まあ、
思わず出てしまった言葉なのかも知れないし
(普段思ってもないことは口に出ないと思いますが…)
自分の気持ちを分かってもらいたい
でも
あなたには私の気持ちなど分かり得ない
という
やり切れない想いの表れだったかも知れないし
相手が
子どもができないことを気に病んでいるかもしれない
ということを想像するだけの余裕がなく
感情的になっていただけかもしれないので
別に
根に持ってるわけじゃないのですが
その言葉を受けて
教師って何だろうって
改めて考えたわけで…
教師に、
人を育てるという仕事に、
一人前などないのでは?
一生学び続けるものなのでは?
と思っています
一方
同僚からはこんな言葉が…
「ところで、千田先生はお子さんいらっしゃるんですか?」
「うちは、いないんです」
「え
じゃあ、どうして子どもの気持ちが分かるんですか」
「………」
「私が授業をしても、
子どもたちのあんなに生き生きとした姿見たことなかった!」
とのお褒めの言葉の後に、それですか…
子どもを持たないと
子どもの気持ちは分からないのかな…
先程の話と同じで
理解はできなくても、
想像する、察することはできるんじゃないのかな…
私は別に
子どもたちの「気持ち」を想像して
授業や学級経営をしているというより
どのような構成、指示、発問、システムにしたら
興味を持続してくれるかな
分かりやすくなるかな
活動しやすくなるかな
って考えて指導してるだけ
…って簡単なように言ってますけど
よりよい指導法を求めて
私がどれだけの時間とお金をかけて
勉強していたか
…なんていう話は、ひとまず置いといて
親になれば
自然とよい授業ができて
学級経営も上手くいって
よい先生になれる
とお思いなのでしょうか?
親の気持ち、
子どもの気持ちが分かるだけで
よい授業ができるなら…
これはもう
「エスパー魔美」になるしかない
(子どもの頃、いつか自分もテレパシーが
使えるようになるんじゃないかって思ってて)
教師は
子どもを持たないと
よりよい学習指導も
よりよい学級経営もできない
半人前止まりなのでしょうかね
私、何だかしつこいなあ…
実は根に持ってる
子どもを持たないことを選んだこと
何も後悔してないし
気に病んでないし
ダメだなんて思ってもないよ
ああ、
どれもこれも
面白いものの見方だな
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